- 1.熟睡とはどういうこと?
- 1-1.朝、すっきりと目覚めることができる
- 1-2.日中に眠気や倦怠感で困らない
- 2.熟睡できたことによるメリット
- 2-1.集中力が高まる
- 2-2.疲労が取れる
- 2-3.自律神経のバランスが整えられる
- 2-4.睡眠負債が溜まらない
- 3.熟睡できない理由とは?
- 3-1.何らか睡眠に問題がある、関連状態が理由
- 3-1-1.早期覚醒・中途覚醒・入眠困難
- 3-1-2.概日リズム睡眠障害
- 3-2.睡眠に問題がある関連状態が原因かも・・・
- 3-2-1.睡眠時無呼吸症候群
- 3-2-2.むずむず脚症候群
- 3-3.何らかの生活習慣が原因かも
- 3-3-1.カフェインの過剰摂取
- 3-3-2.寝る前のスマホ、テレビ、パソコン
- 3-3-3.就寝直前に飲食する
- 3-3-4.就寝直前に入浴する
- 4.まとめ
【原因別】熟睡できない、ぐっすり寝た感じがしない…眠りの質を上げる方法

朝、スッキリ目覚められず熟睡感がないことに悩んでいる人は多くいます。疲れているのに夜、しっかりと眠ることができないとつらいものです。心身は疲れているはずなのになぜ、熟睡できないのでしょうか?熟睡できない原因と、眠りの質を高める方法を説明します。
1.熟睡とはどういうこと?
睡眠時間を十分に取ったのに、目覚めが悪いこともあります。それは熟睡できていないからかもしれません。そもそも熟睡とはどういうことなのでしょうか?
1-1.朝、すっきりと目覚めることができる
しっかりと熟睡できているならば、朝目覚めたときにすっきりと起きることができます。目覚まし時計などに頼らず、自然と普段起きる時間に目が覚めてきます。朝すっきりと目覚めることができないのならば、熟睡できていない可能性があります。
1-2.日中に眠気や倦怠感で困らない
熟睡できていないと、日中に強い眠気や倦怠感に襲われるようになります。昼食後などに軽い眠気が来るのは普通のことですが、仕事中などに耐えがたい眠気が現れて支障が出るようならば熟睡できていない可能性があります。
基本的に睡眠は朝、すっきりと目覚めることができて、日中の眠気や倦怠感に困っていなければ足りていると考えられています。しかし朝目覚められず、日中に眠気で困っているならば睡眠時間が足りないか、睡眠の質が低下して熟睡できていない可能性があります。
2.熟睡できたことによるメリット
しっかりと熟睡できれば、心身によい影響が現れます。熟睡によるメリットには以下のようなものがあります。
2-1.集中力が高まる
集中力や注意力の持続には交感神経の働きが重要になります。日中、心身をある程度緊張させ、仕事や勉強、運動に適した状態にするのは交感神経の役割です。日中に働いた交感神経は、夜間に副交感神経とバトンタッチして休息します。しかし睡眠が十分ではないと、交感神経が休息を取ることができず集中力が低下してしまいます。
しっかりと睡眠を取れていれば、集中力はおのずと高まります。仕事や学校などでも集中しやすくなり、能率も高まります。反対に睡眠が足りていないと集中力は欠けてしまいます。しっかりと集中してクオリティの高い結果を出すには睡眠が重要です。
2-2.疲労が取れる

脳を働かせれば脳が疲れますし、体を動かせば体に疲労が溜まります。睡眠には脳と体を休ませる役割があるので、熟睡することで疲労をしっかりと取ることができます。睡眠中は筋肉が弛緩した状態になり、起きている間に損傷した細胞を修復します。ノンレム睡眠中には徐波睡眠(脳波の周波数の低いものが中心となる睡眠)が増え、脳が休息をしている状態となります。
2-3.自律神経のバランスが整えられる
人間は交感神経と副交感神経という自律神経の働きで心身の様々なことを調整しています。自律神経のバランスは規則正しく睡眠を取ることで整えられます。睡眠が足りないと、自律神経のバランスが乱れてしまうこともあります。
2-4.睡眠負債が溜まらない
睡眠不足は段々と蓄積し、借金のように膨らみ睡眠負債となります。睡眠負債が溜まると、倦怠感や眠気、集中力の欠如、太りやすくなるといった悪影響が現れるようになります。
3.熟睡できない理由とは?
ではなぜ熟睡できないのでしょうか?もしかすると睡眠に問題がある可能性もあります。熟睡できない理由を解説します。
3-1.何らか睡眠に問題がある、関連状態が理由
何らか睡眠に問題があることや関連状態が原因で睡眠の質が低下し、熟睡できていないこともあります。比較的多く見られるものを紹介します。
3-1-1.早期覚醒・中途覚醒・入眠困難
早期覚醒は思ったよりも早く目覚めてしまうこと、中途覚醒は夜中に何度も起きてしまうこと、入眠困難は寝付きづらくなる睡眠の問題です。早期覚醒や入眠困難による睡眠時間が足りなくなったり、中途覚醒によりノンレム睡眠が阻害され睡眠の質が低下したりすることで熟睡できなくなります。
高齢者ではこれらの睡眠の問題が多く見られます。またうつ病などの精神疾患と併発することもあります。これはドーパミンやセロトニンといった脳の神経伝達物質の分泌量が減少しているためです。
3-1-2.概日リズム睡眠障害
概日リズム睡眠障害は体内時計が乱れてしまい、起きるべき時間に起きれず、眠らなければいけない時間に眠れない睡眠の問題です。体内時計は一度乱れてしまうとなかなか元に戻せません。日ごろから規則正しい生活を意識するようにしましょう。個人では改善が困難なため、睡眠外来などのある医療機関で治療を受けるようにしましょう。
3-2.睡眠に問題がある関連状態が原因かも・・・
睡眠時に問題がある関連状態が原因で熟睡できない可能性もあります。特に多い関連状態2つを紹介します。
3-2-1.睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群では睡眠中に気道が閉塞し、一時的に無呼吸状態が起こります。肥満やもともとの舌やのどの形状により発生しやすくなります。無呼吸が生じることで、脳は無酸素状態に対応するため覚醒します。そのためノンレム睡眠が阻害され睡眠の質が低下して、熟睡できなくなります。無酸素状態により心臓への負担が増し、循環器系疾患のリスクも高まるため、医療機関で診察と治療を受けた方が良い関連状態です。特徴としては大きないびきと無呼吸が断続的に繰り返されることなので、大きないびきを指摘されたことがあるなら一度検査を受けると安心です。
3-2-2.むずむず脚症候群
むずむず脚症候群は夕方から就寝する直前くらいに脚に虫が這うような不快感が生じる関連状態です。不快感は非常に強いため、寝付きづらくなります。また就寝中にも不快感で起きてしまうことがあり、睡眠の質が低下し熟睡できなくなります。原因はドーパミンの分泌不足か鉄の不足と考えられています。治療にはやはり医療機関が頼りになるため、むずむずするような不快感に悩んでいるなら一度診察を受けましょう。
3-3.何らかの生活習慣が原因かも
もちろん生活習慣も睡眠の質を左右する重要なポイントです。以下のような生活を送っていると、熟睡しづらくなります。
3-3-1.カフェインの過剰摂取
朝、コーヒーを飲むと頭がすっきりします。これはコーヒーに含まれるカフェインが脳を覚醒させるからです。夜までカフェインの影響が残っていると、寝付きづらくなったり眠りを浅くしたりする働きもあります。15時くらいまでに飲むならばあまり問題はないでしょうが、その時間以降にカフェインを摂取してしまうとスムーズに眠気が現れないこともあります。
3-3-2.寝る前のスマホ、テレビ、パソコン

寝る前にスマホやテレビ、パソコンを使ってしまうと、強い光により目が冴えてしまいます。特にベッドに入った後はこれらの機器はしようせず、目をつぶってリラックスするようにしましょう。ベッドの中でスマホ等をいじるのが習慣化すると寝付きが悪くなります。
3-3-3.就寝直前に飲食する
就寝直前の飲食は消化・吸収のために頭が働き、目が冴えてしまいます。就寝直前に食事をしてしまうと翌日の胃もたれや肥満にも繋がるため避けた方が良いでしょう。どうしても小腹が減っている場合は消化のよいうどんや野菜スープなどで軽く済ませるのがおすすめです。
3-3-4.就寝直前に入浴する
就寝直前の入浴は体の深部体温を高めてしまいます。人間が眠る際は深部体温が下がる必要があるため、入浴してすぐはどうしても寝付きづらくなります。入浴をするなら就寝する90分ほど前にすると、ちょうどよく深部体温が下がり寝付きやすくなります。
4.まとめ
・朝すっきりと目覚められず、日中に眠気や倦怠感があるなら熟睡できていないのかも
・熟睡すると心身によい影響がある
・睡眠に問題がある、関連状態により熟睡できていないなら医療機関で治療を
・つい熟睡できない生活習慣を送っていることも
・生活習慣が原因なら改善するように
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