- 1.40代になると疲れが取れにくくなるのはなぜ?
- 1-1.筋力が落ちてきて「身体の疲れ」が増す
- 1-2.仕事や家庭での責任から「心の疲れ」も増える
- 1-3.男女ともに更年期の影響が出ることも
- 2.40代の疲れの改善法
- 2-1.身体を動かす習慣で筋力をつける
- 2-1-1.駅や職場では階段を使う
- 2-1-2.よい姿勢でふだんから速めに歩く
- 2-1-3.仕事や家事、趣味で身体を動かす
- 2-2.睡眠をしっかりとる
- 2-2-1.忙しくても生活リズムに配慮する
- 2-2-2.くつろげる寝室環境を整える
- 2-3.疲れの原因となるストレス対処能力を高める
- 2-3-1.「ストレスコーピング」を意識する
- 2-3-2.ほっとできる趣味や居場所をもつ
- 2-3-3.日記などで自分を客観視する
- 2-4.体調不良は放置せず病院でチェックする
- 2-5.もともとの体質も。無理しないことも大切
- 3.まとめ
40代で疲れやすくなるのはなぜ?原因と疲れにくい身体を作る8つの方法

40代になり、疲れやすく回復しにくいと感じる方は多いと思います。若い時と比べて、40代では全身のさまざまな筋力が低下しはじめることや、仕事や家庭における人間関係など、多くのストレスにさらされることなどが、疲労の原因と考えられています。40代の疲労に着目して、その原因と改善方法を紹介します。
1.40代になると疲れが取れにくくなるのはなぜ?
40代になると、疲れやすくなかなか回復せずに「歳のせいかな?」と感じることが多くなります。若い時とは何が違うのでしょうか?40代の疲れの原因について考えていきましょう。
1-1.筋力が落ちてきて「身体の疲れ」が増す
標準的な骨格筋の筋肉量の割合は、体重の約40%です。筋肉量の割合は20歳ぐらいをピークとして減り、70歳代では男女とも20歳代の約7割になるといわれています。筋肉量が減ってくると、それに伴い筋力も低下するため、歩行、姿勢や体のバランスを保つだけでも多くのエネルギーが必要になります。10年で約6%筋肉量が減ると考えると、40代になって若い時と比べて疲れやすいと感じるのは当然かもしれません。
また、骨格筋だけでなく、心臓は心筋、血管は平滑筋、呼吸のための横隔膜や肋間筋など循環器に関係する臓器も筋肉でできています。骨格筋ほどではないものの、40代になるとこうした筋肉の衰えにより、血圧上昇や肺活量が減少する傾向があるといわれています。
個人差はありますが、加齢による筋力の低下が全身のさまざまな機能の低下に繋がり、体を維持するにも多くのエネルギーが必要になることが、40代になって疲れを感じる原因のひとつといえるでしょう。

1-2.仕事や家庭での責任から「心の疲れ」も増える
40代は男女とも働き盛りです。仕事の責任も大きくなり、人間関係や職場の上下関係なども複雑になる時期です。また家庭でも子育てや子供の受験、家の取得や親の介護などの問題に直面する時期に差し掛かってきます。40代は肉体的な疲労はもちろんですが、さまざまな悩みごとが重なり大きなストレスとなって心の疲れが増える時期と言えるでしょう。
1-3.男女ともに更年期の影響が出ることも
女性は閉経前後10年間を更年期と言い、早い方では40歳代前半から女性ホルモンが少しずつ低下することで、さまざまな症状が現れることがあります。体のほてりやのぼせ、ホットフラッシュ、発汗の他、めまい、動悸、疲れやすさ、気分の落ち込み、意欲の低下、いらいら、情緒不安定、不眠などを訴える方が多いようです。
男性も女性と同様、男性ホルモンが低下しますが、ゆるやかに低下するため、女性と比べて症状が出にくいようです。男女とも40歳代から感じる疲れやすさは、更年期の影響かもしれません。

2.40代の疲れの改善法
「歳だから」、「忙しいから」といって疲れを放置してはいけません。疲れは、溜めこまずにこまめにリセットするのが一番です。自分に合った疲れの解消法をみつけましょう。
2-1.身体を動かす習慣で筋力をつける
筋力の低下が疲れに繋がることは前述の通りです。ただ、わざわざジムに行って筋力トレーニングをする必要はありません。日常生活の中で、少しずつ活動量を増やすことが大切です。
2-1-1.駅や職場では階段を使う
疲れていると、エレベーターやエスカレーターに頼りたくなりますよね。しかし日頃から階段を使うように心がけましょう。階段を使うことで足や体幹の筋肉量を維持する、あるいは増やすことが期待できます。1階分だけでも階段を使うことから始めてみましょう。
2-1-2.よい姿勢でふだんから速めに歩く
胸を張って、姿勢を正して速歩きで歩くことを心がけましょう。体幹や下半身の筋肉を使うようにし、手を大きく振って歩くと腰への負担も少なくなります。速歩きで心拍数を上げると、心臓や肺にも良い影響があります。特に、インターバル速歩といって、ゆっくり歩きと速歩きを3分ずつ交互に歩く方法では、筋力アップと体力アップ、生活習慣病の減少、うつや身体の痛みの改善などが期待できることがわかっています。気軽に取り組むことができますので、ぜひチャレンジしてみましょう。
2-1-3.仕事や家事、趣味で身体を動かす
デスクワークで1日中座っている方は腰に負担がかかり、下半身の筋肉が低下しがちです。最近、立った状態でパソコンを使うことがすすめられています。立っているだけでも十分に運動になるので、配置を考えてみましょう。
掃除をしたり、庭の草を取ったり、少し遠いスーパーに歩いていくだけでも運動になります。また趣味がスポーツ以外であっても、材料を買いに行く、趣味仲間に会うなど、一歩踏み出すことが大切です。
2-2.睡眠をしっかりとる
40代の疲れを改善するには、睡眠をしっかりとることが最も大切です。忙しくて寝る時間が無い、人間関係などのストレスで良く寝られないという方も少なくありません。そんな方に向けて睡眠をしっかりとるためのちょっとした工夫をご紹介します。
2-2-1.忙しくても生活リズムに配慮する
生活が不規則な方は、朝型のよい生活リズムの習慣化を心がけます。1日の生活を前倒しして、朝、熱めのシャワーを浴びたり、運動したりすることで、頭と体を目覚めさせることができます。さらに日中に精力的に仕事や活動をして、就寝時間を早めるようにすることで、最初は慣れないかもしれませんが、いずれすっきりとした質の良い睡眠をとることにつながるでしょう。
2-2-2.くつろげる寝室環境を整える
リビングに横になり、そのまま寝てしまう方はいませんか?睡眠をしっかりとるためには、寝室の環境を整えることも重要です。パジャマに着替えて眠るという意識を持つことが大切です。また、パジャマに着替えることで寝るための気持ちの準備ができるという効果も期待できます。
2-3.疲れの原因となるストレス対処能力を高める
毎日の生活にはさまざまなストレスがありますが、ストレスの芽が小さいうちに摘み取ることが疲れをためない秘訣です。ストレスを受けた時に、ため込まずにうまく対処することをストレスコーピングといいます。それではストレスコーピングの方法を紹介します。
2-3-1.「ストレスコーピング」を意識する
ストレスコーピングの方法には、ストレスそのものに働きかけて問題を解決する方法と、ストレスに対する自分の考え方や感じ方を変える方法があります。ストレスの大きさや種類によっても違いますが、「まず相手に働きかけて、変わらなければ自分が変わる」ことで、解決に結びつくかもしれません。大きなストレスを抱え込む前に、ストレスコーピングを意識して、解決する方法を見つけていきましょう。
2-3-2.ほっとできる趣味や居場所をもつ
気晴らし型コーピングと呼ばれます。運動や趣味、カラオケ、温泉など、いわゆるストレス解消法といわれるものです。自分にあった方法をみつけておきましょう。
2-3-3.日記などで自分を客観視する
日記を書くことで、今直面しているストレスの状況、その時の感情や気持ち、考えを客観的にみることができます。自分の考えを客観的にみることでストレスに対して距離を置くことが出来る可能性があります。そして別の見方や考えを書くことで前向きな思考に変えられるかもしれません。その結果どのように変化したかも書いていくには、日記を利用するのも良いでしょう。
2-4.体調不良は放置せず病院でチェックする
疲れが重大な病気に繋がる可能性も否定できません。体調不良や不眠のある方は、医師に相談してみましょう。また、日常生活に支障がでるような疲労が半年以上続く方は、疲労の専門外来の受診をおすすめします。
2-5.もともとの体質も。無理しないことも大切
長期間に日常生活が出来なくなるほどの疲労を抱え込む方は、完璧主義でこだわりが強く、繊細で、自分ですべてを解決したいタイプの方が多いことがわかっています。思い当たる方は、ストレスをやりくりして、いい意味でのいい加減さを身に付けることも大切です。
3.まとめ
40代以降は身体が変わり、全身の機能が少しずつ低下する年代です。また社会的にもさまざまなストレスが重なりやすく、肉体的にも精神的にも疲れやすいと感じるのは、当然とも言えます。人生100年と言われますが、ストレスを遠ざけ疲れにくい身体を作り人生の後半を健康で生き生きと過ごしましょう。
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