寝相が悪い原因とは?身体のサインや影響、適切な対処法を紹介
寝相がいいということは必ずしも体にとってよいことではありません。通常一晩で20~30回程度は寝返りを打つと言われています。しかし極端に寝相が悪かったり、いびきが大きかったりするとそれば「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。これはどういう状態なのでしょうか?
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もしかしたらその原因は「合わない寝具を使っている」ことにあるかもしれません。体に合わない寝具を使い続けることで、寝心地の悪さを感じるうえに、首や腰、背中への負担など様々な不調を引き起こす原因にも繋がるため注意が必要です。もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度寝具の見直しをおすすめします。
1.寝相が悪い≠不健康ではない
寝相は個人差が大きいものです。就寝時にほとんど動かない人もいれば、寝相が悪い人もいるでしょう。しかし寝相が悪いこと自体は不健康というわけではないのです。
1-1.人間は寝返りを打つのが普通
人間は平均して20~30回ほど、一晩で寝返りを打ちます。意外と多いという印象がないでしょうか。
人間が眠っている間は全身がリラックスしています。しかし体重の負担が掛かっている部分の筋肉は緊張し続けます。仰向けで寝ているところをイメージしてもらうと分かると思いますが、腰周辺には内臓も多く体重による負担が多くかかっています。
睡眠中、慢性的に腰に負担が掛かった状態が続くと脊椎などが変形する可能性もあります。将来的な変形性脊椎症などのリスクも高まるので、寝返りを打つことはとても重要です。このように寝返りは打つことが普通なので、寝相が悪い≠不健康ということではありません。
1-2.寝相が悪すぎる場合は何らかの体のサインかも
ただし寝相が極端に悪い場合は何らかの体のサインの可能性があります。寝返りを打ったり、少し体を動かすくらいではそこまで寝相が悪いとは言えません。他人から指摘されるレベルで寝相が悪い場合、なにか原因がある可能性があります。次の段落では寝相が悪すぎる時の原因を紹介します。
1-2-1.まとめ
寝相が悪い≠不健康ということではありません。むしろ適度な寝返りは体重の負担を軽減して、睡眠時の腰の痛みを予防したり軽減したりする働きがあります。しかし寝相が悪すぎる場合には何らか体へのサインが隠れている可能性があります。
2.寝相が極端に悪い時の原因は?
寝相が極端に悪い時には何らか体へのサインの可能性があります。その可能性が高いのは「睡眠時無呼吸症候群」です。これはどのような状態なのでしょうか?
2-1.睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群とは簡単に言うと寝ている間に呼吸が止まってしまうことです。止まってしまうといっても一時的なものなので、死亡する可能性があるものではありません。寝ている間のことなので、自分ではなかなか気づきづらいことが特徴です。
原因は気道が塞がってしまうことです。眠っている状態では全身の筋肉が弛緩します。仰向けに寝ていると舌が喉に落ち込んできてしまい、気道が塞がってしまいます。その結果、呼吸が止まります。呼吸が止まってしまうと酸欠の状態になります。足りない酸素を補おうと身体は心拍数を高くします。心拍数が高い状態は心身ともに、覚醒に近い状態となっているため睡眠の質が極端に低下します。
また呼吸が止まってしまう息苦しさでむせてしまったり、寝相が悪くなったりもします。睡眠時無呼吸症候群では代表的に以下のようなものが生じます。
・大きないびき
・いびきが止まる、大きな呼吸、いびきの再開の繰り返し
・呼吸音が消える
・息苦しさで起きてしまう
・(苦しさで)寝相が悪くなる
・寝汗がひどい
・朝、起きた時に熟睡感がない
・昼間に強い眠気がある
など
2-1-1.まとめ
睡眠時無呼吸症候群は自分では気づきづらいです。気道が閉塞し呼吸が止まってしまうため、苦しくなり寝相が悪くなってしまうことがあります。あまりに寝相が悪い時はこのような原因が隠れている可能性があります。
3.睡眠時無呼吸症候群のデメリットは?
「たかが寝相が悪くなるだけ」「息苦しくなるだけ」、これだけ見ると睡眠時無呼吸症候群はそう見えます。しかし実際ははるかに深刻なデメリットが生じます。
3-1.著しい生活の質の低下
睡眠時無呼吸症候群になると睡眠の質が低下します。呼吸が止まることで心拍数が増加し、脳と体は覚醒した状態に近くなります。また息苦しさで中途覚醒してしまうこともあります。慢性的な寝不足となり、熟睡感を得ることができません。日中は強い眠気に襲われ、集中力が低下し、日々の活動に支障が出ます。
3-2.高血圧との合併
睡眠時無呼吸症候群が生じる方には高血圧も合併している人が多いです。睡眠時無呼吸症候群は呼吸が止まり、心拍数が増加してしまうので心臓疾患や脳血管疾患などのリスクが高くなります。高血圧と睡眠時無呼吸症候群を合併させてしまうとよりリスクが高くなるので注意が必要です。
3-3.重大な事故のリスク
睡眠時無呼吸症候群を発症により、慢性的に睡眠不足の状態が続くと集中力が低下します。また急な眠気により意識が一瞬なくなってしまうこともあります。乗り物を運転していたりすると重大な事故に繋がる可能性もあります。
3-2-1.まとめ
睡眠時無呼吸症候群は決してただいびきが大きくなったり、寝相が悪くなったりするだけではありません。日常生活の様々なところに影響が現れます。
4.睡眠時無呼吸症候群への対策
睡眠時無呼吸症候群は様々な影響があります。予防したり軽減したりするためにはどのようなポイントに気を付ければよいのでしょうか?
4-1.横向きで眠りやすい環境を作る
睡眠時無呼吸症候群は仰向けで寝て、舌が喉のほうに落ち込むことで気道が閉塞しやすくなります。普段仰向けで眠る人も横向きで眠るようにしてみると気道の閉塞を軽減することができるかもしれません。必要以上に首に負担を掛けないように適切な高さの枕とフィット感のあるマットレスを使って、横向きで眠る習慣を作るとよいでしょう。
関連:睡眠時の腰に負担がかかりにくい寝方は? 仰向け?うつ伏せ?横向き?
4-2.アルコールは控える
アルコールには筋肉を弛緩させる働きがあります。舌や口蓋(のどちんこ)などを支える筋肉もアルコールによって弛緩します。そうなると気道が塞がりやすくなり、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。いびきが大きい、寝相が悪いなどの指摘を受けた場合、アルコールは控えるようにしましょう。
4-3.適正体重を保つ
当然ですが、体重が多く体脂肪率が増えると気道も閉塞されやすくなります。肥満傾向にある人はなるべく適正体重を保つように、ダイエットをするようにしましょう。急激にダイエットをする必要はなく、2~3か月に1キロずつくらい無理なく落としていきましょう。
4-3-1.まとめ
睡眠時無呼吸症候群は横向きで寝ると軽減できることがあります。普段仰向けで寝ている人でも横向きで寝る習慣と環境づくりをするといいかもしれません。またアルコールは控えて、適正体重を保つことも大切です。
5.まとめ
・寝返りを打つのは普通なことなので、寝相が悪い≠不健康ではない
・ただし極端に寝相が悪い場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性も
・気道が閉塞し呼吸が止まることで苦しくなり、寝相が悪くなる
・日常生活で様々な悪影響が現れる状態
・横向きで眠る習慣を作ると軽減できることもある
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