- 1.体内時計が乱れると眠りが浅くなる
- 1-1.体内時計が崩れてノンレム睡眠に入りづらくなる
- 1-2.ノンレム睡眠に入れず睡眠の質が下がる
- 2.眠りが浅くなる原因
- 2-1.加齢による変化が起きている
- 2-2.ストレスが睡眠リズムを乱している
- 2-3.睡眠の質が下がる行動をとっている
- 2-3-1.入浴のタイミングや温度が適切でない
- 2-3-2.寝る前にブルーライトを浴びている
- 2-3-3.寝る前の食習慣が良くない
- 2-4.寝室の環境が整っていない
- 2-4-1.寝室が明るすぎる
- 2-4-2.寝具が身体に合っていない
- 3.眠りが浅いと起こる悪影響
- 3-1.集中力が維持できなくなる
- 3-2.認知機能が低下する
- 3-3.ストレスが増える
- 4.睡眠を深くする5つの方法
- 4-1.毎日同じ時間に就寝・起床する
- 4-2.就寝90分前には入浴を済ませる
- 4-3.就寝前2時間は食事をとらない
- 4-4.スマートフォンなどを見ない
- 4-5.寝室の環境を整える
- 5.眠れない時の対処法
- 5-1.身体を温める
- 5-2.身体をほぐす
- 5-3.リラックスする
- 5-4.「眠れなくてもいい」と思う
- 6.まとめ|スッキリと目覚められるように睡眠の質を高めよう!
眠りが浅いと感じる4つの原因とは?睡眠不足の悪影響や睡眠の質を高める方法を紹介
睡眠時間を十分とっているはずなのに、朝起きると疲労感がある…。
それは眠りが浅くなっているサインかもしれません。
眠りが浅いまま放置してしまうと、認知機能が低下して仕事に支障をきたしてしまったり、ストレスが増えたりしてしまいます。
このような悪影響が起きてしまう前に、正しく原因を知り、対処していきましょう。
本記事では、眠りが浅くなる原因と眠れない時の対処法、睡眠の質を高めるためにできることを解説します。メリハリのある睡眠を習慣づけるためのポイントをおさえ、スッキリとした目覚めを手に入れましょう。
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1.体内時計が乱れると眠りが浅くなる
睡眠トラブルは、自覚しにくく、シャキッとしない寝足りない感覚や、倦怠感が日常的に続くと、その状態に慣れてしまい自分では分からなくなってしまいます。
眠りが浅いとは、些細な刺激で何度も夜中に目が覚めてしまい、ぐっすり感が得られない状態です。眠りが浅いと、深い眠りに入っているときには気が付かないような物音や、室内の暑さ・寒さ、身体のかゆみ、くしゃみや咳などの刺激に反応して繰り返し目が覚めてしまいます。
まずはじめに「なぜ睡眠が浅くなってしまうのか?」について、眠りの仕組みから解説します。
1-1.体内時計が崩れてノンレム睡眠に入りづらくなる
睡眠や食事などの生活リズムは「体内時計」によって一定に保たれています。朝になれば目が覚め、夜になると眠くなる…。これが毎日繰り返されるのも、体内時計が睡眠と覚醒の切り替えをコントロールしているからです。
眠っている間も、体内時計は「浅い睡眠(ノンレム睡眠)」と「深い睡眠(レム睡眠)」を周期的に繰り返しながら、質の良い睡眠リズムを刻みます。しかし現代社会における不規則な生活により、快眠のキーポイントともいえる体内時計が乱れがちになり、浅い睡眠と深い睡眠のリズムが崩れてしまっています。リズムが崩れることで、「深い睡眠(レム睡眠)」に入り辛くなってしまうのです。
1-2.ノンレム睡眠に入れず睡眠の質が下がる
最初の90分のノンレム睡眠をいかに深いものにするかが質の高い睡眠をとるには重要です。質の高い睡眠は、脳と身体の疲労の回復に効果的です。
上記画像からわかるように、眠りで一番深いのは寝付いた最初の90分です。1回目のサイクルより2回目、2回目より3回目と、サイクルの回数ごとに睡眠段階が浅くなる傾向があります。
そのため1回目で深いノンレム睡眠に入ることで、全体として深い睡眠段階が多くなります。反対に初めの90分でノンレム睡眠に入れないと、全体的な睡眠の質が下がってしまうのです。
2.眠りが浅くなる原因
ここまででは睡眠が浅くなってしまう仕組みについてお伝えしましたが、実際の眠りが浅くなる行動とはどのようなものがあるのでしょうか?
眠りが浅くなる原因は一つではなく、以下のように人によってさまざまです。
・加齢による変化が起きている
・ストレスが睡眠リズムを乱している
・睡眠の質が下がる行動をとっている
・寝室の環境が整っていない
眠りが浅くなると考えられている主な原因について、ひとつずつみていきましょう。
2-1.加齢による変化が起きている
睡眠のリズムをコントロールしている体内時計のはたらきは、加齢によっても衰えます。歳を重ねるごとに、浅い睡眠と深い睡眠の周期に乱れが生じ、全体の睡眠時間も短くなることが分かっています。中高年におきる睡眠リズムの変化は、一種の加齢現象であり、ある程度は仕方がないことです。
2-2.ストレスが睡眠リズムを乱している
睡眠リズムはストレスの影響によっても乱れてしまいます。人を含め生き物は皆、安全でリラックスした環境の中で睡眠をとるものです。一方ストレスを感じている環境というのは、脳が何かしらの危険を感じ、生理反応として身体を危険回避のための緊張状態にシフトさせてしまいます。
日常的にストレスにさらされていると、夜になってもなかなか緊張状態が取れず、深い睡眠を妨げてしまいます。
2-3.睡眠の質が下がる行動をとっている
なんとなくしてしまっている寝る前の3つの行動習慣が、睡眠を浅くしてしまうことがあります。眠りが浅くなる原因として、以下3つが挙げられます。
1. 入浴のタイミングや温度が適切でない
2. 寝る前にブルーライトを浴びている
3. 寝る前の食習慣が良くない
2-3-1.入浴のタイミングや温度が適切でない
熱いお風呂は刺激が強く、身体を覚醒状態にシフトさせるため、快眠の妨げになります。寝る直前ではなく布団に入る2時間前を目安に、38度程度のぬるめのお湯にゆったりとつかるようにします。
2-3-2.寝る前にブルーライトを浴びている
もともと体内時計は日光の強弱によって、日中と夜間の判断をする性質を持っています。夜になってもディスプレイの明るい光線を見続けていると、体内時計が乱れ、睡眠リズムが崩れてしまいます。布団の中でスマホゲームをしながら眠りにつくという人も多いと思いますが、電子機器のディスプレイから出るブルーライトは、体内時計を強く刺激し、睡眠リズムを崩す原因になりますから、注意が必要です。
2-3-3.寝る前の食習慣が良くない
寝る前にダラダラと食べていると、消化吸収のために内臓が活発に動き出してしまい、快眠を妨げてしまいます。夕飯程度のボリュームの食事を消化するためには約3時間程度かかることを考慮し、早めに食事を終えるようにしましょう。規則正しくメリハリのある食習慣が、メリハリのある睡眠習慣をつくります。
また、嗜好品の中には、眠りを浅くしてしまうものがあります。それはカフェインとアルコールです。コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェイン。眠気覚ましに利用される成分であるだけに、飲む量やタイミングを工夫しなければ、浅い眠りの原因になってしまいます。一方、夜間のアルコール摂取、特に寝酒の習慣のある人も要注意です。アルコールは、眠気を誘うイメージがありますが、実はその効果はとても短期的で、かえって睡眠の質を下げてしまいます。アルコールによる入眠では、眠りが浅くなってしまうことが分かっているのです。カフェインもアルコールも、布団に入る4時間前からは控える方が良いでしょう。
2-4.寝室の環境が整っていない
寝室の明るさなど、外部環境が整っていないことも眠りの深さに影響を及ぼすことがあります。
睡眠は時間も重要ですが、質も同じくらい重要です。睡眠の質を低下させる原因には以下のようなものがあります。
2-4-1.寝室が明るすぎる
明るさの指標に「ルクス」がありますが、一般的に、就寝時には100ルクス以下がよいとされています。かといって全ての照明を消してしまい真っ暗な状態になると、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされてしまい、かえってリラックスできない場合もあるようです。
例えば間接照明をつけたり、カーテンの隙間からの月明りを取り込むなど、程よい明るさを取り入れるとよいでしょう。
2-4-2.寝具が身体に合っていない
枕やマットレスなどが自分の体型などに合っていないと、睡眠時に腰や肩、首などに負担が掛かりやすくなります。筋肉の緊張で、朝起きたときに痛みや不快感が生じることもあります。
痛みや不快感自体は寝ている間にも発生するので、睡眠が浅くなってしまったり、脳が休んでいるノンレム睡眠を阻害したりします。
3.眠りが浅いと起こる悪影響
睡眠が浅くなり、寝不足の状態が続くと、日中のパフォーマンスが低下するなど、さまざまな悪影響が現れてきます。
そこで本項では、浅い眠りを続けると起きてしまう悪い影響を3つ紹介します。
3-1.集中力が維持できなくなる
睡眠不足が続くと、集中力が欠如していきます。勉強や仕事など、集中しなければいけない状況でのパフォーマンスが落ちてしまいます。特に乗り物を運転する職業の人が睡眠不足状態だと、重大な事故を引き起こす可能性もあります。
加えて集中力の持続には、交感神経の働きが影響します。睡眠が不十分だと、交感神経が休息を取ることができず、さらに集中力が低下してしまいます。
3-2.認知機能が低下する
睡眠時間によって、翌日の記憶力や知覚、思考力などで現される認知機能に、どのような影響を及ぼすかを、健康な成人男性を対象として調べた調査があります。
その結果、睡眠時間が3時間以下の短時間睡眠のグループでは、全ての認知機能が低下することがわかりました。
3-3.ストレスが増える
睡眠不足が続くとストレスが増加します。人間は睡眠中に頭の中の情報を整理します。ストレスも睡眠中に整理され、自然と減っていきます。しかし睡眠不足が続くとストレスを整理することができずに、どんどん溜まっていきます。
さらに国立精神・神経医療研究センターの研究によると、睡眠不足になると不安や恐怖を感じる脳の部位が活性化するため、さらに気分が落ち込みやすくなるということが言われています。
4.睡眠を深くする5つの方法
ここまででは、眠りが浅くなってしまっている原因についてお伝えしてきましたが、睡眠の質を高めて快適な眠りを得るためには、日々の心がけが重要です。
長期的に睡眠を見直すためには、以下の5つのポイントを意識すると良いでしょう。
・毎日同じ時間に就寝・起床する
・就寝90分前には入浴を済ませる
・就寝前2時間は食事をとらない
・スマートフォンなどを見ない
・寝室の環境を整える
睡眠の質を高めるためにできることをひとつずつ紹介します。
4-1.毎日同じ時間に就寝・起床する
人間の身体は、一定の生活リズムを刻んでいます。起きる時間と寝る時間を一定にし、過度な夜更かしや二度寝はなるべくしないようにしましょう。
ちなみに、身体の生活リズムを整えるのに有効なのが、朝日を浴びることです。太陽光を浴びると身体が朝と認識するため、すっきりと目覚めます。また、15時間後に自然と眠気が生じるようになります。
4-2.就寝90分前には入浴を済ませる
スムーズな入眠には深部体温が下がることが重要です。寝る直前の入浴だと深部体温が高まってしまうため、最低でも90分前には済ませるようにしましょう。
4-3.就寝前2時間は食事をとらない
寝る前に食事を摂ると、食べ物の消化吸収にエネルギーを要するため、睡眠の質が低下してしまいます。
なるべく2時間前までに食事を済ませるようにし、もし難しい場合にはうどんやおかゆなど、消化の良いものを食べるようにしましょう。
4-4.スマートフォンなどを見ない
スマートフォンなどの電子機器が発する光は、脳を覚醒させてしまうため、睡眠の質が低下しがちです。また、多くの楽しい情報を得られるため、気づけば数時間経ってしまっていたり、気になることが増えて脳が活発になってしまいます。
「ベッド=寝る場所」と身体が覚えることも、スムーズな入眠を助けます。スマートフォンなどはベッドに持ち込まないようにしましょう。
4-5.寝室の環境を整える
マットレスや枕など、寝具の見直しも睡眠環境の改善に効果的です。例えば首や肩の痛みが気になるなら枕を見直したり、程よいフィット感がほしいなら低反発マットレスに変えるなど、自分が「心地よい」と思える環境に整えることも、質の良い睡眠につながります。
5.眠れない時の対処法
早く寝たいと思うのに寝れなかったり、「寝れない」と考えすぎてかえって目が覚めてしまうなど、誰しも眠れない時があるのではないでしょうか。
本章では、うまく眠れない方に向けて、すぐに取り組める3つの対処法を紹介します。
5-1.身体を温める
人間は、深部体温が下がるタイミングで眠れるようになっています。ベッドに入る前から身体が冷え切っていると体温がうまく下がらず、スムーズに入眠できません。どうしても寝れない場合、湯たんぽであらかじめ布団の中を温めておいたり、ぬるめのお風呂につかって身体を温めたりと、リラックスしてみましょう。
かといって、暑すぎるのも逆に寝苦しくなってしまうため注意が必要です。快適な室温の目安は25度から26度、湿度の目安は50%程度とされています。季節に合わせて調節できるよう、寝具カバーや寝間着の素材も見直してみるとよいでしょう。
5-2.身体をほぐす
人間の脳は、15分で寝付けない場合は徐々に覚醒してしまい、なかなか寝付けないようになっています。一度覚醒すると1時間ほどは眠くならないため、一度ベッドから出るとよいでしょう。
例えば軽いストレッチやマッサージをするなど穏やかに過ごしていると、また眠くなるタイミングがやってきます。寝れないからといって焦らず、一度ゆっくり気持ちを切り替えることで、スムーズな入眠を促しましょう。
5-3.リラックスする
身体の緊張感をほぐすために、リラックスするのも重要です。例えば、香りによってリラックスできる環境を作れるアロマも効果的です。なかでもラベンダーやカモミール、ベルガモットの香りは、睡眠環境に適しているとされています。
安全性を確保するためにも、キャンドルタイプよりも、ディフューザーなど電気で作動するものや、置くだけで香るタイプがおすすめです。
5-4.「眠れなくてもいい」と思う
寝よう寝ようと思っていると、寝れないことがプレッシャーとなり余計に眠れなくなってしまいます。どうしても眠れないときは開き直って、眠れなくてもいいと思うようにしましょう。
いっそ一度ベッドから出て、本を読んだり軽いストレッチをして過ごしたりするのも有効です。
6.まとめ|スッキリと目覚められるように睡眠の質を高めよう!
寝ても寝足りない感覚や、日中の疲労感やだるさは、浅い睡眠による身体のサインかもしれません。睡眠時間を確保しているつもりでも、ぐっすり感が得られないのは本人にとってつらいものです。あきらかな睡眠不足に比べて、睡眠の質の問題は本人も自覚しにくく、癖になってしまいがちです。
少しでも「睡眠が浅くなっている」と感じた場合には、以下の行動を意識して、生活習慣からの改善を試みるのがおすすめです。
・毎日同じ時間に就寝・起床する
・就寝90分前には入浴を済ませる
・就寝前2時間は食事をとらない
・スマートフォンなどを見ない
・寝室の環境を整える
浅い睡眠によるサインを見逃さず、今一度自身の睡眠習慣や生活習慣を見直してみましょう。
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