「寝過ぎてだるい」は自律神経の乱れ 寝過ぎの弊害と原因は?

「寝過ぎてだるい」は自律神経の乱れ 寝過ぎの弊害って?

睡眠時間は長ければ長いほど良いわけではありません。人には適した睡眠時間というものがあります。睡眠時間が短いと体調不良を招きますが、睡眠時間が長すぎるとなんとなくだるい感覚が生じます。寝過ぎてだるくなるのはなぜなのでしょうか?そして寝過ぎでだるくなると弊害はあるのでしょうか?

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目次

1.寝過ぎてだるいのは自律神経の乱れ

寝過ぎてだるさを感じる原因は自律神経にあると考えられています。自律神経とはどのような働きをする神経なのでしょうか?

1-1.自律神経とは

自律神経とは交感神経と副交感神経からなる神経です。意識しなくても働く神経で、循環器や消化器、内分泌など生命維持に必要な働きを昼夜問わず行っています。交感神経とは主に昼間に優位になる神経です。交感神経は血圧を高め、心身をある程度緊張させ、頭と体を活動に適した状態にします。仕事や勉強、スポーツなどに集中して取り組むことができるのはこの交感神経の働きによります。一方で副交感神経は主に夜間に優位になる神経です。心身をリラックスさせる働きがあり、睡眠や休息を取りやすくする状態にしてくれます。

自律神経は交感神経と副交感神経がシーソーのようにバランスを取り合い働いています。朝、起床するとともに交感神経が徐々に優位になっていき眠気が覚めて活動に適した状態になります。そしてその後、夕方くらいになると副交感神経が優位になっていき心身がリラックスした状態となります。夜間眠気が生じて、眠りにつくのも副交感神経が働くからです。

1-2.起きたときに副交感神経が優位になる場合

朝、目が覚めると交感神経が優位になっていき目が覚めていきます。しかし睡眠は副交感神経が働くことで起きる生理現象です。寝過ぎてしまうと副交感神経が優位な状態が長く続くこととなります。副交感神経は心身をリラックスさせる働きがありますが、本来起きなければいけない時間に優位になるとだるさや倦怠感、眠気が生じるようになります。寝過ぎたことで副交感神経が過度に優位になることで、目が覚めてもだるさを感じてしまいます。

1-3.そのほか寝過ぎてだるさを感じる場合

副交感神経が優位になる以外にもだるさを感じる原因があります。長時間睡眠を取ったことで、体が一定の姿勢で固定され特定の部位に負担が集中することです。睡眠時に腰や肩などに負担が集中することで、その周辺の筋肉組織の血流が悪化し、疲労物質が蓄積していきます。そのため目覚めたときにだるさや疲労感を感じることがあります。

2.寝過ぎの弊害とは?

寝過ぎの弊害とは

寝過ぎのだるさは基本的に一時的なものです。起きて水を飲んで、トイレに行って、朝食を食べてと活動していくうちに頭は覚醒していきます。このだるさ自体に体への悪影響はほとんどありませんが、寝過ぎたことによる弊害が出てくることがあります。

2-1.生活リズムが乱れる

長く睡眠時間を取って、普段起きる時間よりも遅く起きてしまうと生活リズムが乱れてしまいます。夜間の眠気は起床してからおよそ15時間後に現れます。6時に起きたら21時ころ、7時に起きたら22時ころです。しかし普段起きる時間より遅く起きると、その分夜に眠気が生じる時間が遅くなってしまいます。日曜だからとつい、普段よりも長く寝てしまうと夜に眠気がなかなか来ないで次の日の睡眠不足につながることがあります。休みの日だからと言って長く寝たりしないで、普段と同じ時間に起きることが大切です。

2-2.頭痛が起きることがある

こめかみのあたりにズキンとした痛みが生じる偏頭痛という病気があります。片頭痛の原因は脳の血管が拡張して、三叉神経を刺激することと考えられています。副交感神経が優位になると、血管は拡張します。そのため、片頭痛が起きやすい状態となってしまいます。もともと片頭痛を持っている人は長く寝過ぎると、片頭痛を誘発してしまう可能性があります。

2-3.太りやすくなる

睡眠時間が長くなると、活動する時間が減少します。活動量が減少すると消費カロリーが少なくなり、太りやすくなってしまいます。特に休みの日は平日よりもお酒を飲んだり、午後のおやつを楽しんだりと摂取カロリーが多くなる傾向にあります。休みだからと言って寝過ぎてあまり活動しないまま摂取カロリーを増やすと肥満に繋がることがあります。

3.寝過ぎてしまう原因とは?

普段、規則正しい生活をしているのになぜ寝過ぎてしまうことがあるのでしょうか?寝過ぎてしまう裏にはこれらのような原因があるかもしれません。

3-1.極度の疲労

極度の疲労 寝過ぎてしまう原因とは?

疲労が溜まっていると、心身はそれを回復させるために休息を必要とします。睡眠には身体と精神の疲労を回復させる働きがあるため、疲労が過度に溜まっていると睡眠時間が増えてしまいます。疲労による睡眠時間の増加はある程度仕方のないことですが、そもそも疲労を蓄積しすぎないように生活をコントロールすることが大切です。

3-2.慢性的な睡眠不足

睡眠不足が続くと、睡眠負債が溜まっていきます。睡眠負債とは睡眠不足が借金のように蓄積していったもので、心身に悪影響を与えるものです。睡眠負債が溜まっていると、常に睡眠不足のような状態となるため慢性的な眠気や寝過ぎに繋がります。睡眠負債は週末の寝だめでは回復できないため、日ごろから睡眠不足にならないように適切な睡眠時間を取ることが必要です。

3-3.若さ

基本的に歳を取れば取るほど、必要な睡眠時間は減少していきます。若いうちはたくさん眠ることができるため、1日に10時間以上も寝てしまうことがあります(なお日本人の平均睡眠時間は6.5時間ほどです)。確かに一般的な水準からみれば寝過ぎですが、若いうちは成長や体力回復に睡眠が必要なので、若さによる寝過ぎはあまり心配いりません。

3-4.精神疾患

うつ病は気分が落ち込むほかに、睡眠障害が典型的な症状として現れます。なかなか寝付けない入眠障害や夜中に何度も起きてしまう中途覚醒が多いですが、過眠も症状として現れます。うつ病による睡眠障害の場合は自分で解決するのが難しいので心療内科での治療が必要となります。

4.寝過ぎを改善する生活習慣

どうしても寝過ぎてしまうという場合には寝過ぎないように生活習慣を改善する必要があります。寝過ぎが気になる場合は以下のようなことに気を付けてみましょう。

4-1.就寝時間、起床時間を一定に

脳は規則的な生活を送るようになっています。日ごろから規則正しい生活をして、例えば7時に起きて23時に眠るような生活をしていると、朝しっかりと目覚められて夜は自然と寝付けるようになっていきます。現代社会ではある程度生活が不規則になってしまうのはしょうがないことではありますが、できるだけ就寝時間と起床時間を一定にするようにするとよいでしょう。休日も同じリズムで生活できるとなおよいです。

4-2.目覚ましをかけて太陽の光を浴びる

朝、多少の眠気が残っていてもスパッと起きてしまうのが寝過ぎを防ぐ最善の方法です。まず目覚ましをかけて、普段起きる時間にきちんと起きれるようにしましょう。その時は複数の目覚ましを使うようにするとしっかり覚醒しやすくなります。目覚ましをかけて朝起きたら太陽の光を浴びるようにしましょう。太陽光は脳を覚醒させ、眠気を消してくれます。

5.まとめ

・自律神経は昼間に働く交感神経と夜間に働く副交感神経に分かれている
・寝過ぎてしまうと副交感神経が優位に働き、心身が弛緩した状態となりだるさを感じる
・寝過ぎ自体には健康への悪影響はほぼないが、生活リズムの乱れなどの弊害はある
・疲労や睡眠不足、精神障害は寝過ぎの原因となる
・起床時間、就寝時間を一定にして起床時に太陽光を浴びるのが規則正しい生活をして寝過ぎを防ぐのに有効

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