血圧が低いと朝起きられないのは本当?血圧と睡眠の関係について

血圧が低いと朝起きられないのは本当?血圧と睡眠の関係について

「朝が苦手でなかなか起きられない」「目覚めても身体が重たい」そのような悩みは血圧が低いことが原因にあるかもしれません。血圧が低いとめまいや頭痛、だるさ、目覚めの悪さなど身体に多くの影響をもたらすこともあります。こちらでは血圧と睡眠の関係、朝の目覚めの悪さの対策などをわかりやすく紹介していきます。

なんだかよく眠れない…とお困りではありませんか?

もしかしたらその原因は「合わないマットレスを使っている」ことにあるかもしれません。

体に合わないマットレスを使い続けることで、寝心地の悪さを感じるうえに、首や腰、背中への負担など様々な不調を引き起こす原因にも繋がるため注意が必要です。

もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度マットレスの見直しをおすすめします。

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目次

1.血圧が低いとは

血圧が低いとはどのような状態なのか、なぜ血圧が低くなるのかについて見ていきましょう。

1-1.血圧が低いってどういうこと?

血圧とは心臓から送り出された血液が血管を押す力の圧のことをいいます。心臓はポンプのように収縮したり、拡張したりすることで全身に血液を行き渡らせるために働いています。収縮した時に最も高くなる血圧の値を「収縮期血圧」といい、いわゆる上の血圧を指します。拡張した時の最も低くなる血圧の値を「拡張期血圧」といい、いわゆる下の血圧を指します。明確な基準はありませんが、収縮期血圧の値が100mmHg未満になる状態を血圧が低いと呼んでいることが多いです。血圧が低いとめまい、立ちくらみ、頭痛、全身のだるさ、朝の目覚めが悪い、食欲不振などみられることもあります。

収縮期血圧と拡張期血圧

1-2.血圧が低くなる原因は?

血圧が低くなる原因は主に4つ挙げられます。
一番多いのは、これといった原因がわからず、体質や遺伝が関係しているのではないかとされているもので、「本態性低血圧」と呼ばれ、血圧が低くなるほとんどの理由がこれに当たります。
2つ目は寝ている状態から起き上がったり、椅子から立ち上がったりした際に血圧が急激に下がるもので、「起立性低血圧」と呼ばれ、急にフラッとなるのが特徴です。上の血圧が20mmHg以上急に下がり、失神や立ちくらみを起こします。
3つ目は心臓や代謝など他の病気や薬の副作用などが原因となって血圧が低くなるもので「症候性低血圧」と呼ばれます。
4つ目は食事の際に胃や腸への血の量が増えることによって、全身の血のめぐりが悪くなり血圧が低くなる「食後低血圧」と呼ばれるものです。

1-3.血圧が低くなりやすいのはどんな人?

一般的に痩せ型、蒼白い顔色、神経質、疲労しやすい、寒がり、冷え性、不安症の人は血圧が低くなりやすいといわれています。体質や遺伝も関係することが多いですが、無力性体質や虚弱体質の人、ストレスためやすい人などに多く見られます。また男性よりも女性の方が多い傾向があります。

2.「血圧が低いと朝に弱くなる」理由

血圧が低いとなぜ朝に弱くなるのでしょうか?血圧が低いことが身体に及ぼす影響、その理由について見ていきましょう。

2-1.血がめぐりにくいから

血圧が低いと身体にめぐっていく血液の量が少なくなるため、脳への血液量も少なくなります。酸素は血液によって運ばれるため、血圧が低いと脳が酸素不足に陥りやすくなります。そのため脳の目覚めが悪くなり、脳から身体への指令が鈍くなることによって、朝の目覚めが悪くなったり、眠気に襲われたりするといわれています。

2-2.身体が目覚めるのに時間がかかるから

血圧が低いと全身の筋肉や内臓などにも酸素や栄養が上手く行き渡りにくくなります。また身体が活動している時に働く神経と、寝ている時に働く神経とのバランスが崩れやすくなり、活動するための神経が働きにくくなります。そのため身体が活発に動くのにも時間がかかり、身体の目覚めの悪さとなって症状があらわれるのです。

日中の血圧変化のイメージ

2-3.頭の働きや反射のしくみに問題があることも?

血圧の調整は、脳から神経を通して、血管や心臓に信号を送ることでコントロールされています。また身体にあるセンサーが血圧の異常を感知し、異常が生じると反射的に一定に保とうとするしくみが存在します。そのため脳の働きや反射のしくみに異常があると血圧がコントロールできなくなり、低くなることもあります。そのような場合は病院できちんと診断を受け、治療をすることが必要となることもあります。

3.血圧が低いことによる朝の弱さを改善する方法

血圧が低いことが原因で朝弱い人はどのような対策を取れば良いのでしょうか?誰でも簡単にすぐ行える方法をいくつか紹介していきます。

3-1.朝イチで熱めのシャワーを浴びる

朝起きたらすぐに熱めのシャワーを浴びると、血のめぐりが良くなるため血圧を上げることが出来るといわれています。体の表面だけでなく、筋肉や神経も刺激を受けるため、身体が活動モードに切り替わります。あまり熱すぎるのも身体に負担になるので、シャワーの温度は42~43度くらいが望ましいです。

3-2.軽い運動をする

血圧が低い人は適度な運動をすることにより、血のめぐりが良くなるため効果的です。特にふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」といわれており、血のめぐりには重要な役割を果たしています。ふくらはぎの筋肉が働くことによって心臓へ血が戻っていくので、ウォーキングや階段昇降など足を使った運動が良いでしょう。ただし、急激な激しい運動は息切れや動悸を引き起こし逆効果となる場合もあるので、身体に無理のない軽い運動をすることが望ましいです。

3-3.夜更かしせず規則正しい生活をする

人間の身体は一定のリズムで活動しているため、リズムが乱れた生活をすると身体に悪い影響を及ぼします。寝る時間が遅かったり、不規則な生活をしていると血圧をコントロールしている自律神経の乱れが生じて血圧が低くなったり体調不良になったりしてしまいます。夜更かしをせず、早寝早起きを習慣にし、決まったリズムで規則正しい生活を送ることが大切です。

3-4.人混みやストレスを避け、身体をいたわる

人混みにいるとストレスを感じて立ちくらみやクラクラとめまいを起こす人がいますが、これは「血管迷走神経反射」と呼ばれるもので、一般的には「人酔い」と呼ばれています。長時間同じ姿勢で立ち続けることや人混みのストレスにより、脳への血のめぐりが悪くなることで血圧が低下します。特に不安や緊張しやすい人がなりやすいといわれています。人酔いを起こしやすい人はなるべくそのような環境を避けたり、こまめに休憩したりするようにしましょう。また身体を締め付けすぎる服装は人酔いを起こしやすいので、ゆったりとした服装で外出すると良いでしょう。

3-5.食生活を見直す

血圧が低いことによる朝の弱さに対処するためには、食生活を見直すことも大切です。栄養バランスを考え、規則正しく食事を摂ることが重要ですが、具体的な方法について見ていきましょう。

3-5-1.塩分やたんぱく質を適度に取る

塩分には血管を収縮させて血圧を高める作用があると言われています。あまり多く取り過ぎるのは良くないですが、味噌汁や梅干し、漬物などの和食を朝食に取り入れると適度な塩分を摂取しやすいでしょう。また、たんぱく質は内臓や血管、血液を作るのに必要な栄養素で、血圧をあげるためには重要です。豆腐や納豆などの大豆製品、肉魚類、卵などを多く摂取すると良いでしょう。

3-5-2.チェダーチーズ、カフェインを試してみる

チェダーチーズには血圧を上げるホルモンの材料であるチラチンが含まれており、血圧が低い場合には効果的といわれています。またカフェインは、血圧を下げてしまうアデノシンの働きを抑える効果があるといわれています。特に食後に血圧が低くなりやすい人は、食後に緑茶やコーヒーを飲むと効果的です。ただし夜間にカフェインを摂取すると眠れなくなることもあるため、夕食後などのカフェイン摂取には注意しましょう。

3-5-3.無理なダイエットはしない

無理なダイエットは血圧を低くしてしまうことがあります。特に食事を抜くような過度なダイエットは、身体に必要なエネルギーが体脂肪に変換されやすくなるため、逆効果となります。食事を抜くような無理なダイエットは低栄養状態となりやすく、血のめぐりも悪くなり、血圧が低くなるので注意が必要です。食事を完全に抜くのではなく、適度に栄養を摂取するようにしましょう。

3-5-4.お酒を飲まない

お酒を飲むと血圧が高くなると思いがちですが、一時的なものです。体内にアルコールが残っている間は血管が拡張するため血圧は低くなります。血圧が低い人がアルコールを摂取すると失神や立ちくらみを起こして転倒することもあるため注意が必要です。血圧が低いことに不安がある人はお酒を控えることをおすすめします。
 

血圧が低い方におすすめの食生活

4.まとめ

血圧が低くなると身体へさまざまな不調があらわれます。特に朝の目覚めの悪さや、目覚めた後の身体の重たさは血圧が低いことによって起こることが多いです。
普段の不規則な生活リズムや食生活などが原因となることも多く、ちょっとした生活の意識づけをするだけでも身体に良い影響を与えることができます。誰でも簡単にすぐ行える対策をいくつか紹介しましたので、朝の目覚めの悪さに悩まされている方は是非試してみてください。

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