睡眠中の歯ぎしりの防止方法 5つの原因と対策

睡眠中の歯ぎしりの防止方法 5つの原因と対策

夜寝ている間、自分がどんなことをしているかは気づくことができません。もしかすると寝相がすごく悪いのかもしれないし、いびきがとても大きいのかもしれない、さらには歯ぎしりをしているのかもしれません。たかが歯ぎしりと思っても、実はできる限り対応した方がいいのです。なぜ睡眠中に歯ぎしりが起きるのでしょうか?そして対応として何をすればよいのでしょうか?

目次

1.歯ぎしりとは?

歯ぎしりとは強い力で、歯と歯を噛み合わせることを指します。起きている間の歯ぎしりと睡眠時の歯ぎしりは別のもので、起きている間の歯ぎしりはストレスや習慣などどちらかというと癖によるものになります。睡眠時の歯ぎしりは中枢性(脳)の問題であると考えられており、睡眠関連疾患の一つとされています。

歯ぎしりは主に2種類に分類されます。1つはグラインディングと呼ばれるもので上述した強い力で、左右にゴリゴリ動かすような歯ぎしりですグライディングは大きな音が生じるのが特徴で、歯への負担が大きいです。もう一つはクレンチングという、上下に強い力で食いしばるような歯ぎしりです。クレンチングは音があまり出ないため、発覚しにくいことが特徴です。どちらも歯にかかる負担は70~100キロ程度と考えられています。しかし左右の動きにより歯が削れてしまうため、グラインディングのほうがリスクが高いです。

2.なぜ歯ぎしりが起きるの??

では人はなぜ夜寝ている間に歯ぎしりをするのでしょうか?代表的な歯ぎしりの原因をいくつか紹介したいと思います。

2-1.ストレス

歯ぎしりの原因として多いのはストレスです。人間は多かれ少なかれ、夜間に歯ぎしりをしています。これは不安やストレスに対してグッと歯に力を込めることで、それを解消しようとしているためです。ある程度の歯ぎしりは問題ありませんが、あまりに強く、慢性的に歯ぎしりをすると歯の健康によくありません。

強いストレスのある人はその分、歯ぎしりの力も強くなってしまいがちです。一時的なストレスならば、ストレスの原因が取り除かれれば歯ぎしりも納まる傾向にありますが、強いストレスを受け続けると歯ぎしりが習慣化してしまいます。

2-2.噛み合わせ

歯ぎしりの原因②噛み合わせ

歯並びが悪かったり、食べ物を咀嚼するとき片側の歯ばかりを使っていたりすると噛み合わせは悪くなっていきます。また歯の治療をして詰め物などが合わないと噛み合わせが悪くなります。噛み合わせが悪いと、歯ぎしりが多くなってしまいます。それは特定の歯の高さが高いと、上の歯と下の歯がぶつかりやすくなり歯ぎしりをしやすくなるためです。

2-3.飲酒・喫煙

明確なメカニズムは分かっていませんが、大量にお酒を飲む人やタバコを吸う人は歯ぎしりを起こしやすいとされています。

2-4.癖

日常的に歯ぎしり(特に食いしばりのようなクレンチング)が癖になっている人も存在します。そのような人は寝ている間も歯ぎしりをしやすくなります。日中も歯ぎしりを行い、夜間も歯ぎしりをしてしまうと歯へのダメージが深刻なものになります。

2-5.睡眠時無呼吸症候群

就寝中に一時的な無呼吸が生じることを睡眠時無呼吸症候群と言います。一時的に無呼吸になるため、脳が覚醒し睡眠の質が低下すること、そして大きないびきが特徴の病気です。睡眠の質の低下による日中の強い眠気、酸素不足による循環器への負担などが主なリスクですが、歯ぎしりをするようになる人もいます。

3.歯ぎしりの健康リスクとは?

歯ぎしりは直接的に心身に悪影響を及ぼしにくいので軽視してしまいがちです。しかし歯ぎしりに対応せず長期間放置すると、健康リスクを高めてしまいます。歯ぎしりで高まる健康リスクには以下のようなものがあります。

3-1.歯の摩耗・欠損

歯ぎしりを就寝中に行うと、起きている時に行うよりも掛かる力が強くなります。歯ぎしりで受ける歯への圧力は100kgを超えることがあります。歯ぎしりを毎日のように行うと歯が欠けたり、擦り減ったりしてしまいます。若いうちから歯ぎしりが習慣化してしまうと、年をとってから健康な歯が残りにくくなってしまいます。歯の本数というのは高齢者になってからのQOL(Quality Of Life)に大きく関わります。食事を楽しめるかどうかも左右されるため、歯ぎしりをしているという指摘を受けたのならば、なるべく早めに対応を行うようにしましょう。

3-2.詰め物の欠損

強い力で欠けてしまうのは歯だけではありません。せっかく治療した歯の詰め物も掻けてしまうことがあります。歯の詰め物は消耗品なので、いつかは壊れてしまうものですがなるべくなら長続きさせたいものです。治療の回数が多くなることで時間的・経済的な負担もかかるようになります。

3-3.顎関節症

歯ぎしりで強い力が掛かるのは歯だけではありません。顎にも強い力がかかり、顎関節がズレたり変化が生じたりすることがあります。そうなると顎関節症になってしまいます。顎関節症は顎の痛みや口を開けづらくなること、顎を動かすと音が鳴ることなどが主な兆候です。硬い食べ物や大きな食べ物が食べづらくなることがあります。

3-4.歯周病

歯ぎしりをしていくうちに、歯そのものが弱っていきます。歯が弱ることで、歯の生え際に隙間が生じて歯周病菌が増殖しやすくなります。強い歯ぎしりをする人は歯ぎしりをしない人に比べて歯周病の進行スピードが速くなると言われています。歯周病は歯を失うリスクが高くなるほか、循環器系疾患のリスクも高まります。歯周病菌自体が血管に障害を与えるほか、歯周病による炎症で作られた炎症性サイトカインが心臓血管の異常を引き起こすからです。

3-5.寝起きの肩や首の痛み

歯ぎしりを行うと寝ている間の首や肩に強い力が掛かります。睡眠時でも首や肩周辺の筋肉が緊張し、こわばり、疲労物質や睡眠時の痛みの原因物質の蓄積に繋がります。夜にしっかり寝ているのに、朝起きたら肩や首に痛みが出ているならば歯ぎしりをしているのかもしれません。

関連:寝起きの肩の痛み対策 原因と予防法

4.歯ぎしりの対策とは

歯ぎしりの対策とは

歯ぎしりは指摘されたらなるべく早めに対応したほうがよいでしょう。病気ではありませんが、上に挙げたような様々な健康リスクが発生する可能性があります。歯ぎしりの対応法でメジャーなものをいくつか見ていきましょう。

4-1.マウスピースによる対応

マウスピースを就寝時に装着することで、歯や顎、首、肩などにかかる負担を減らすことができます。この場合のマウスピースはスポーツなどに使う市販のものではなく、歯科医で自分の歯に合わせて作ってもらうオーダーメイドのものが理想的です。歯ぎしりに悩んでいる旨を伝えて歯科医で見てもらえば作ってもらえます。

4-2.歯科矯正

噛み合わせが悪くて歯ぎしりをしている場合、歯科矯正を行うこともあります。歯並びが正常になれば歯ぎしりも少なくなります。

4-3.ストレスの発散

ストレスは歯ぎしりの原因の多くを占めます。ストレスを解消することも歯ぎしりを少なくする大きな対策になります。スポーツや趣味などでストレスを発散したり、ストレスの大元を取り除いたりするのも歯ぎしりにとても有効な対策です。

5.まとめ

・歯ぎしりの大きな原因はストレス、ストレスが大きいと歯ぎしりも強くなりがち
・噛み合わせの悪さも歯ぎしりの原因になる
・飲酒喫煙をする人は歯ぎしりをしやすく、また日中の歯ぎしりが癖になってる人も夜間に歯ぎしりをしやすい
・歯ぎしりは歯の摩耗や欠損、顎関節症など健康リスクになる
・もしも他者に指摘されていたり、自覚したりしているならば歯科医で治療を受けること

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