自分に合ったマットレスの選び方とは?硬さや素材、保証期間など詳しく解説

自分に合ったマットレスの選び方とは?硬さや素材、保証期間など詳しく解説

快適な睡眠を取り、気持ちよく目覚めるためには自分に合ったマットレス選びが欠かせません。
しかし「マットレスの数が多すぎてどれを選んだら良いか分からない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事ではマットレスの選び方について、種類や硬さなどから丁寧に解説します。
最後まで読めば自分に合った良質なマットレスを選べるようになるので、睡眠の質やマットレス選びに少しでもお悩みを抱えている方は最後までご覧ください。

なんだかよく眠れない…とお困りではありませんか?

もしかしたらその原因は「合わないマットレスを使っている」ことにあるかもしれません。

体に合わないマットレスを使い続けることで、寝心地の悪さを感じるうえに、首や腰、背中への負担など様々な不調を引き起こす原因にも繋がるため注意が必要です。

もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度マットレスの見直しをおすすめします。

自分に合ったマットレスを探す
目次

1.マットレス選びで重要なポイントは7つ

マットレス選びにおいて、重要なポイントは7つあります。原則として以下の優先順位で考えましょう。

1. 大きさ
2. 素材
3. 硬さ
4. 耐久性
5. 厚み
6. 通気性
7. お試し・保証期間


特にマットレスは重量があるため持ち運びが不便で廃棄が難しく、また廃棄する日取りも考えなければいけないため、気軽に買い替えづらいものでもあります。後悔しないマットレス選びをするためにも上記のポイントをそれぞれ解説します。

1-1.マットレスの大きさ(サイズ)

マットレスの大きさ(サイズ)

まずはベッドのサイズに応じてマットレスの大きさを決めましょう。1人用の場合はシングル~セミダブルサイズまで、2人用の場合はダブルサイズからがおすすめです。ただし、2人で寝る場合にはダブルだと少し手狭になる可能性もあるので、できればクイーンサイズのほうが広々と使えるでしょう。

また、お子さまがいる場合には、お子さまが成長してからも使えるのでシングル+ダブルが適切といえます。

現在何人暮らしなのか、またそれぞれの体格はどのくらいかを考えて選ぶようにするのがおすすめです。

1-2.マットレスの素材

マットレスには大きく分けて2種類あります。コイルスプリング(路面からの振動を抑えて衝撃を吸収する役割)が使用されているものと使用されていないものに分けられます。

  ノンコイルマットレス コイルマットレス
素材 ウレタンフォーム
ファイバー
ラテックスなど
ボンネルコイル
ポケットコイル
スプリングコイルなど
厚み 10~20cm前後 20~35cm前後
重量 7~15kg前後で軽め 20~30kg前後で重め
耐久性 低反発:3~5年
高反発:6~8年
ファイバー:6~8年
ラテックス:6~8年
ポケットコイル:7~10年
ボンネルコイル:8~12年 
通気性 低め 高め
機能性 高め
※折り畳み可能なため
低め
価格 リーズナブル
※30,000円~60,000円程度
高め
※150,000円以上
廃棄 しやすい しにくい

ノンコイルマットレスは軽量で取り扱いしやすく廃棄も楽ですが、クリーニングができない、通気性が悪いなどのデメリットがあります。一方で、コイルマットレスは重量があり若干取り扱いしづらいものの、通気性や耐久性、また折りたたみができるものもあり機能性に優れ長持ちしやすいなどといったメリットがあります。

また、ポケットコイルには「並行配列」と「交互配列」の2種類があり、この2つは寝心地に影響してきます。

スプリング配列の種類

並行配列ではスプリングがぎっしりと敷き詰められているのでしっかりとした寝心地になり、交互配列では隙間をわざと作る形でスプリングが埋め込まれているため柔らかな寝心地を感じられます。

スプリングの配列については気になる商品があれば商品詳細を見てみたり、また店員に聞いてみたりするなどして確認すると良いでしょう。

ノンコイルマットレス・コイルマットレスを選べたら、次に素材を検討しましょう。それぞれの素材について下記の表に特徴をまとめました。

ノンコイルマットレス・コイルマットレスの素材

このようにさまざまな素材がありますが、ここでは代表的な「ウレタン」「ポケットコイル」について詳しく解説します。

1-2-1.ウレタン

ウレタンとは「ポリウレタン」と呼ばれるものでもあり、弾力性に優れています。伸縮性があり強度と硬度が高く、繊維だけではなく工業用品などにも使われていることが多いです。

ウレタンを使った「ウレタンフォームマットレス」はスプリングのついていないノンコイルマットレスの1種類です。寝心地が良かったりダニが発生しにくかったりといったメリットがあります。

1-2-2.ポケットコイル

ポケットコイルとは、小さな袋に1つずつコイルが入っていて独立しているため、荷重や身体の凹凸に合わせてフィットします。体圧分散性(身体の局所にかかる負担を分散させること)が高いのが長所です。

ポケットコイルには「並行配列」と「交互配列」の2種類があり、この2つは寝心地に影響してきます。

スプリングの配列の種類

並行配列ではスプリングがぎっしりと敷き詰められているのでしっかりとした寝心地になり、交互配列では隙間をわざと作る形でスプリングが埋め込まれているため柔らかな寝心地を感じられます。

スプリングの配列については気になる商品があれば商品詳細を見てみたり、また店員に聞いてみたりするなどして確認すると良いでしょう。

1-3.マットレスの硬さ

次にマットレスの硬さを確認します。例えばウレタン素材の場合、一般的には以下の基準で硬さが決められています。

■ウレタン素材の場合
・高反発マットレス…100N以上
・低反発マットレス…100N未満


ニュートン値、コイル値と呼ばれるものによってある程度硬さを判断することができます。ウレタン素材の場合はニュートン(N)値、コイル素材の場合は線径(mm)で考えます。

ウレタン素材の場合

1-3-1.自分に合った硬さのマットレスを選ぶことが重要

自分に合った硬さのマットレスを選ぶことが重要

理想的なマットレスは身体にフィットすること、また適度な柔らかさです。
柔らかすぎたり、硬すぎたりすると身体へ負荷が集中してしまいます。柔らかすぎると背骨のS字カーブが歪み、一方で硬すぎると身体の圧力が分散されずに寝心地が悪くなるなどの傾向があります。

そのため、自分に合ったマットレスが重要といえるでしょう。

1-3-2.マットレスが自分に合っているか確かめる方法

気になるマットレスが自分に合っているか確認するためのポイントは3つあります。

・理想的な寝姿勢を保てるか
・体圧が分散されるか
・寝心地はどうか


頸椎が緩やかなS字カーブを描いている状態、つまり直立時の姿勢が寝る際の理想です。また、一晩中同じ体勢で寝続けていると身体の一か所に負担が集まって痛みや歪みの原因になるので、体圧が分散されるかどうかも確認しましょう。

最後に寝心地ですが、柔らかいマットレスと硬いマットレスの好みは分かれます。自分自身の睡眠習慣や体質、また好みを鑑みて選ぶと良いでしょう。

1-4.マットレスの耐久性

次にマットレスの耐久性を見ていきます。

マットレスの耐久性

一人暮らしなど、引っ越しが想定される場合は低反発ウレタンなど軽いものを、長期間過ごす場合はポケットコイルなど丈夫なものを選ぶのがおすすめです。

高価なものほど良いというわけではありませんが、安価なマットレスは耐用年数が落ちるのが早いので、あまりにも値段が低いものなどには注意した方が良いでしょう。

また、ウレタンの場合は密度によってもある程度の耐久年数を出すことが可能です。詳しく以下の表で確認してみましょう。

※D=Density(密度)の略

長くマットレスを活用していきたい場合は密度が高くなっているものを選ぶことがおすすめです。

1-5.マットレスの厚み

マットレスの厚みについても確認しておきましょう。床に直置きするかベッドフレームに載せるかによっても厚みは異なります。

マットレスの厚み

上記の表をまとめると、以下のようになります。

・他のマットレスと併用して使うなら5cm以下
・折りたたんで使うなら10cm程度
・リーズナブル買いたいなら20cm程度
・最高級の寝心地が欲しいなら30cm以上


おおよそ10cm単位での違いによって寝心地が変わってきますが、寝心地を求めれば求めるほど値段がかさむため、自身のお財布事情と相談して決めるようにすると良いでしょう。

1-6.マットレスの通気性

マットレスの通気性

通気性の良いマットレスの代表的なものは、空気の通る隙間のあるボンネルコイルマットレスとファイバーマットレスです。

反対にラテックスマットレスなどは環境にやさしい素材でできておりヨーロッパ諸国ではよく使われていますが、天然ゴムの含有量が多いため通気性には欠けます。

1-6-1.カビ対策は必須

カビ対策は必須

マットレスを扱う際には、カビ対策は必須です。マットレスは素材の性質上、湿気を溜め込みやすい傾向にあります。そのため、定期的に天日干しをするか、壁に立てかけるなどを行って除湿を行うことが必要です。

また、自宅の環境上どうしても天日干しができない場合には、除湿シートをマットレスの下に敷いて自動的に水気を抜く方法もあります。除湿シートは洗うことで何度でも使用できるので、干す手間やマットレスを動かす手間を省きたい方におすすめです。除湿器の使用も良いでしょう。

1-7.マットレスのお試し・保証期間

マットレスのお試し・保証期間

服装や環境を含め自宅と同じ環境で2週間~1カ月程度、マットレスを使い続けましょう。店頭でマットレスを試す場合が多いと思いますが、店頭は服装や照明など、普段の睡眠環境と全く異なる場所です。そのため身体が緊張状態になってしまい、自分に合うかどうかの判断が難しくなります。家でマットレスを使って、寝心地や身体への影響をチェックしてみましょう。

最近は、開封後に返品できるマットレスも増えてきています。マットレス選びに悩んだら「返品可能かどうか」で判断するのも良いでしょう。

2.マットレスの選び方【体型別】

次に、体型別でどのようにマットレスを選んだら良いのかを紹介します。小柄な方とがっしりとした体型の方の2つに分けて解説するので、自分に合った方を参考にしてみてください。

2-1.小柄な場合

小柄な方の場合は、低反発マットレスやポケットコイルマットレスがおすすめです。低反発マットレスは、体圧分散性が高く、寝心地が柔らかいことが大きな特徴です。

適度に身体が沈むため、布団のようなやわらかい寝心地を堪能することができます。反発力が低いため、40kg未満の軽い方やお子様におすすめです。

2-2.がっしりした体格の場合

がっしりした体格の方の場合は、高反発マットレスがおすすめです。体格のいい方が柔らかいマットレスに乗ると背中や肩が沈み込んでしまい、寝ている間の姿勢を保てなくなります。

高反発マットレスは、適度な反発力により身体全体をしっかり支えてくれるだけでなく寝返りもスムーズにできるので、快適な睡眠をサポートしてくれます。

3.マットレスの選び方【用途別】

次に、用途別でのマットレスの選び方を紹介します。それぞれご自身のお悩みのパターンに応じた選び方を解説するので、参考にしてみてください。

3-1.肩こりや腰痛に悩んでいる場合

肩こりや腰痛に悩んでいる場合には、硬めのマットレスを選ぶようにしましょう。柔らかいマットレスにすると身体が深く沈んでしまい、寝返りを打つことが困難になります。寝返りを打ちやすくし、体勢を程よく変えることで身体の痛みを軽減したい場合には、硬めの素材のものを選ぶと良いでしょう。

3-2.床に直接マットレスを敷く場合

ベッドを使わず床に直接マットレスを敷く場合もあるかと思います。その際には、まず通気性の高さを重要視すると良いでしょう。床に直置きすると湿気が溜まりやすくカビが発生してしまう可能性があるためです。

また、布団のように折りたたんで使えるかどうかも確認しておきましょう。持ち運びがしやすい軽量のマットレスであれば畳んだり部屋を移動させたりする際にも便利です。

3-3.夫婦で使う場合

夫婦で使う場合、ベッドはダブルサイズになることが多いかもしれませんが、ダブルのマットレスよりもシングルマットレスを2つ選ぶのがおすすめです。シングルの方がダブルよりも軽いので干しやすいです。

また、もしお子さまが生まれる場合のことを想定すると、子どもは身体が未発達で骨格や筋肉のつくりが不十分なため、少し硬めの素材にするのが良いでしょう。

3-4.ご高齢者が使う場合

高齢者であれば、成人と比べて筋肉量が多くありません。そのため腰痛対策と同様に硬めのマットレスを選ぶことがおすすめです。
体圧を分散させて痛みを和らげることも重要なので、ポケットコイルマットレス、もしくは上層が柔らかい2層構造のウレタンマットレスを選ぶのが適切といえます。

4.まとめ│自分に合ったマットレスの選び方を知って心地よい眠りを手に入れよう!

この記事ではマットレスの選び方を詳しく解説しました。
自分に合ったマットレスを選ぶことによって、今までには体感できなかった心地の良い眠りを実現できます。「有名だから」「安いから」といって妥協せず、しっかり店頭に足を運んだり自分の体格を考えてみたりと、ご自身に合った選び方をしてみてください。

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