睡眠負債とは?セルフチェック法と対策のヒント

睡眠負債とは?セルフチェック法と対策のヒント

「最近、寝不足だな・・・でも休日に寝だめすればいいか」、このように平日の睡眠不足を休日にたくさん眠ることで対策しようとしていませんか?実は休日にたくさん眠っても睡眠不足対策にはなりません。寝だめして睡眠を取ったとしても知らず知らず「睡眠負債」が溜まっていることも。睡眠負債とはなんなのでしょうか?そしてその対策にはどんなことをすればよいのでしょうか?

目次

1.溜まっていく睡眠負債

睡眠不足は軽視されがちです。たしかに睡眠時間が少なくても休日などにしっかりと眠れば一時的にスッキリします。しかし実は睡眠不足は借金のように溜まっていきます。「睡眠負債」とも言われる睡眠不足の蓄積はどのようなものなのでしょうか?

1-1.睡眠負債とは何か?

睡眠負債とは日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼすおそれのある状態のことを指します。日々の睡眠不足は一回たくさん眠れば緩和されるものではなく、徐々に蓄積していき心身に悪影響を及ぼすこともあります。個々人に必要な睡眠時間は個人差がありますが、7時間睡眠がちょうどいい人が1日に5時間しか眠れないとすると1日2時間分の睡眠負債が蓄積していきます。

関連:理想の睡眠時間は何時間?5時間?6時間?8時間?

睡眠負債が蓄積していくと、まずは集中力が低下していき、仕事や勉強のパフォーマンスが低下していきます。ペンシルバニア大学が行った研究では、6時間睡眠を2週間続けたグループの脳の働きは2日間徹夜したグループと同程度まで低下したという結果が発表されています。

1-2.たくさん眠る≠睡眠負債の緩和

「睡眠不足が借金のようなものなら休日に寝だめをすれば解決するのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし休日の寝だめでは睡眠負債の緩和にはならないのです。ペンシルバニア大学が行った睡眠実験では30人の健康な男女に13泊してもらい、寝だめで睡眠負債を緩和できるか評価しました。

13泊のうち最初の4泊は8時間睡眠を取り、続く6泊は6時間、続く3泊は10時間の睡眠を取ってもらったところ、6時間の睡眠制限をしている間日中の眠気が増加し注意力・集中力が低下しました。続く10時間睡眠の寝だめのあとでは眠気は緩和されましたが、注意力集中力の緩和は期待できないという結果が出ています。

この結果から、寝だめでは睡眠負債は緩和できないと考えられています。そもそも眠りというのは溜められないものとされています。

1-2-1.まとめ

睡眠不足は借金のように蓄積していきます。蓄積していく睡眠不足は睡眠負債と呼ばれ、やがては心身に悪影響を及ぼすこともあります。週末に寝だめをすれば睡眠負債は緩和できると考えてしまいがちですが、実はそれは期待できません。

2.睡眠負債のセルフチェック

睡眠負債のセルフチェック

実際に自分に睡眠が足りているのか、睡眠負債がないのか、気になるポイントだと思います。あくまで目安ですが、以下のチェックリストに当てはまるところがある人は睡眠が足りていない可能性があります。

2-1.寝つきはよいか?

しっかりと睡眠を取れている人は体内で就寝と起床のサイクルができているため、就寝する時間になったら自然と眠くなります。寝つきが悪い場合、就寝と起床のサイクルが乱れて、睡眠の質が低下している場合があります。睡眠負債の緩和には睡眠時間も重要ですが、睡眠の質も重要になります。

2-2.就寝中に目が覚めることはあるか(中途覚醒)

就寝中に何度も目が覚めてしまうことを中途覚醒と言います。一晩に何度も中途覚醒をしてしまうと睡眠時間が足りなくなるだけではなく、睡眠の質も低下します。中途覚醒に悩んでいる人は睡眠負債が大きくなりがちです。

関連:夜中に目が覚めるのはなぜ?中途覚醒の原因と対策

2-3.朝、すんなりと起きることはできるか?

適切な睡眠時間というのは個人差があります。8時間くらい眠る人もいれば4~5時間で十分という人もいます。そのため何時間眠ればよいというのは一概には言えません。睡眠が足りているかどうかは朝、すんなりと起きることができるかどうかを判断の一つ基準にするのがよいでしょう。

2-4.よく眠れた実感があるか?

スッキリと起きるとともによく眠ったという感覚があるかどうかも大切です。スッキリと起きて熟睡感があるならば、睡眠時間に関しては適切に取れていると考えられます。

2-5.日中に過度の眠気に襲われてないか?

日中に過度の眠気に襲われる場合、睡眠が足りていません。仕事をしている最中や授業を受けている最中に意識を失うくらいの眠気に襲われているならば睡眠負債が知らず知らずに溜まっている証拠です。

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2-6.仕事や勉強のパフォーマンスは下がっていないか?

睡眠負債が溜まってくると、集中力や注意力が下がります。仕事や勉強に集中できずパフォーマンスが下がっているならば睡眠負債が溜まっている可能性があります。

関連:寝不足の影響は? 睡眠不足が引き起こす状態一覧

2-6-1.まとめ

睡眠負債が蓄積していくと段々と心身に悪影響が出ることがあります。まずはこのチェックリストでチェックして、睡眠負債の蓄積が疑われるならばしっかりと対策を取るようにしましょう。睡眠負債を緩和する方法は次の項目で紹介します。

3.睡眠負債の緩和・対策方法は?

睡眠負債を緩和させるには日々の睡眠時間を増やすことが重要です。しかしそう簡単に睡眠時間を確保できるものではありませんよね。なかなか時間が取れないとき、睡眠負債を緩和するにはどうすればよいのでしょうか?

関連:睡眠の質を高めるカギはノンレム睡眠

3-1.最初の90分の眠りを深くする

人間の睡眠で一番深いものは入眠してから最初の90分です。この時間の睡眠の質を高めることで、睡眠時間の不足をある程度緩和させることができます。睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠の繰り返しです。ノンレム睡眠は深い眠りで明け方に近づくほど短くなり、レム睡眠は浅い眠りで明け方に近づくほど長くなります。入眠後の90分はこのノンレム睡眠が最も深いタイミングなのです。仕事やプライベートの付き合いなどでどうしても睡眠時間を十分に確保できない日もあると思います。そんなときはこの90分の質を高めましょう。

3-2.眠りを深くするには体温が重要

眠りを深くするには体温が重要

スムーズに入眠して最初の90分の眠りを深くするには体温が重要です。人間は眠る際に、深部体温(体の内部の体温)を下げる必要があります。この体温の下がり方が急激になればなるほどスムーズに眠りやすく、また眠りも深くなります。お手軽な方法としては入浴です。40度前後のお風呂に15分程度浸かり、しっかりと深部体温を高めます。その後90分をかけて深部体温は下がっていくため、眠りやすい状態となります。就寝する90分前に入浴を済ませることで、深部体温が下がり入眠しやすく眠りの質も高くなります。

3-2-1.まとめ

なかなか睡眠時間を確保できないとき、睡眠負債を緩和するには睡眠の質を高めることが重要です。人間の睡眠で最も眠りが深くなるのは最初の90分、この眠りをより深くすることが大切です。眠りを深くするには深部体温が重要。就寝90分前までに入浴することで深部体温の下がり方が急激になり、入眠しやすく、眠りも深くなります。

4.まとめ

・睡眠不足は借金のように蓄積していく
・睡眠不足の蓄積を「睡眠負債」と呼ぶ
・睡眠負債は心身に悪影響を及ぼすことも
・睡眠時間が足りないときは睡眠の質を高めることが重要

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