- 1.睡眠の質を高めるカギは「ノンレム睡眠」
- 1-1.睡眠サイクル(レム睡眠とノンレム睡眠)について
- 1-2.最初のノンレム睡眠が大事
- 2.睡眠の質を高めるメリット
- 2-1.成長ホルモン
- 2-2.目覚めが良くなる
- 2-3.自律神経
- 3.睡眠の質を高める2つのポイント
- 3-1.入眠の準備をする
- 3-1-1.寝る前に副交感神経を高める
- 3-1-2.脳に刺激を与えない(交感神経を高めない)
- 3-2.体温(深部体温)
- 3-2-1.ぬるめのお風呂にゆったり浸かる
- 3-2-2.適切な室内温度と湿度にする
- 4.まとめ
- 4-1.睡眠の質はノンレム睡眠がカギ
- 4-2.寝る前にできる限り副交感神経を高める
- 4-3.ほんの少し気をつけるだけで交感神経の高まりを防げる
睡眠の質を高める鍵はノンレム睡眠にあり!質を高めるメリットと方法

睡眠の質が悪いとさまざまな問題に結びついてしまいます。 分かりやすい例でいえば、注意力、集中力、意欲などの低下や日中に眠気を感じることで事故やミス、学習力や生産性の低下などのリスクが高まる可能性があります。
1.睡眠の質を高めるカギは「ノンレム睡眠」
1-1.睡眠サイクル(レム睡眠とノンレム睡眠)について
睡眠は、ノンレム睡眠と、レム睡眠からなります。
入眠すると浅い睡眠(ノンレム睡眠段階1~2)から深い睡眠(ノンレム睡眠段階3~4)、再び浅い睡眠となって、レム睡眠に移行します。このサイクルを一夜に4~5回繰り返すことで、目覚めます。
入眠してからは最初の睡眠サイクルが長くなり、徐々にそのサイクルが短くなっていきます。
ノンレム睡眠は1回目のサイクルが最も深い睡眠が得られ、サイクルを繰り返すごとに浅い睡眠へと移行していきます。
レム睡眠も最初のサイクルでは短めですが、サイクルを繰り返すごとに徐々にレム睡眠の時間も長くなります。
1-2.最初のノンレム睡眠が大事
睡眠の質を高めるには、最初の睡眠サイクルで一番深いノンレム睡眠段階4に入ることが重要です。1回目のサイクルより2回目、2回目より3回目というように、サイクルの回数ごとに睡眠段階が浅くなりやすい傾向があるため、1回目で一番深い段階に入ることで、全体として深い睡眠段階が多くなります。
2.睡眠の質を高めるメリット

2-1.成長ホルモン
成長ホルモンは、最初のサイクルの深い睡眠段階(ノンレム睡眠段階3~4)で集中して分泌されます。成長ホルモンの分泌という観点からも、最初のサイクルでいかに深い睡眠段階が得られているかというのはとても大切な要素です。
2-2.目覚めが良くなる
レム睡眠は先述した通り、目覚めさせるための準備を行います。つまり、この準備が十分でないと朝の目覚めが良くありません。その準備作業はサイクルを繰り返すほど長くなるので、その回数が行えるように一定の時間睡眠をとることが必要です。換言すれば、必要な回数分のレム睡眠が必要となります。
もちろん、レム睡眠だけ取れれば目覚めが良くなるものではありません。ノンレム睡眠も合わせて、必要な回数と深い睡眠段階が得られているからこそ、朝の目覚めが良くなります。
2-3.自律神経
自律神経は、日中は交感神経系の活動が優位となり、休息しているときや睡眠時に副交感神経系が優位になります。このように1日のなかで、この双方のバランスが取れている状態が自律神経のバランスが取れていることになります。交感神経と副交感神経の関係はシーソーのようにできています。副交感神経が高くなれば連動して交感神経が低くなり、逆に交感神経が高くなれば、副交感神経は低くなります。特にノンレム睡眠中の交感神経系は活動が低下し、副交感神経が優位となるため、落ち着き、呼吸も穏やかになります。逆にレム睡眠中は目覚めるための準備なので、激しく動揺することになります。
3.睡眠の質を高める2つのポイント

3-1.入眠の準備をする
3-1-1.寝る前に副交感神経を高める
先述の通り、夜は副交感神経が高まることによって入眠の準備をしていきます。
寝付きやすくするため、最初の睡眠サイクルで一番深いノンレム睡眠段階4になるために、できる限り入眠の前に副交感神経を高めましょう。
以下、副交感神経が高められる簡単な例を挙げてみます。
・家族との団らんを楽しむ。
・好きな曲を聴いてくつろぐ。
・感動するドラマを観て涙を流す。(涙を流した後に副交感神経が高まるため)
・お笑い・バラエティ番組を観て大笑いする。(笑った後に副交感神経が高まるため)
・ペットを可愛がる。
3-1-2.脳に刺激を与えない(交感神経を高めない)
寝る直前に交感神経が高まってしまうと、入眠しにくくなり、入眠しても浅い睡眠に留まることがあります。寝る直前にするとよくない例を挙げてみます。
・今日できなかったことをあれこれと考える。
・明日やらなければいけないことをあれこれと考える。
・直前の満腹や空腹。
・3~4時間前のカフェイン摂取。
・アルコール摂取。(アルコールは睡眠を浅くしてしまいます。カフェインとアルコールは利尿作用があるため、トイレに行くために起きるなど中途覚醒につながってしまいます)
・寝る直前に部屋を明るくしすぎる。
・寝る直前にPCやスマートフォンを操作する。(ブルーライトを浴びないようにしましょう)
・寝る直前の激しい運動。
3-2.体温(深部体温)
3-2-1.ぬるめのお風呂にゆったり浸かる
寝る直前のお風呂が熱いと交感神経を高めて、寝つきを悪くしてしまいます。さらに体温低下も起きにくくなるので注意しましょう。熱いお風呂が好きな方は、寝る2~3時間前に入浴するといいでしょう。寝る直前の入浴は、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かることで、副交感神経を高め、スムーズな体温低下を促します。
3-2-2.適切な室内温度と湿度にする
寝ている間、寒すぎたり暑すぎたりすると深い睡眠の妨げになります。人は入眠時に深部体温が1度低下することにより、ノンレム睡眠段階4に入ります。
深い睡眠を取る上では適温を心がけることが大切です。夏季の室温は約26度、冬季は16~19度が睡眠には適温とされており、湿度は年間を通して50~60%が睡眠に適しています。
4.まとめ
4-1.睡眠の質はノンレム睡眠がカギ
最初の睡眠サイクルで深い睡眠をとることがとても大切です。特にノンレム睡眠段階4をとることで、その後の睡眠サイクルでもそれに応じて深くなりやすくなり、一晩の睡眠の質が良くなります。
4-2.寝る前にできる限り副交感神経を高める
最初の睡眠サイクルで一番深いノンレム睡眠段階4になるためには、身体をリラックスさせるなどして、副交感神経を寝る前にできるだけ高めることが大切です。副交感神経を高めると寝付きやすくなるので入眠効果もあります。入眠前の飲酒や喫煙、カフェイン摂取などは眠りの質を悪くさせる恐れがあるため避けるようにしてください。
4-3.ほんの少し気をつけるだけで交感神経の高まりを防げる
日常の中でついやってしまうことも、少し気をつけるだけで脳に刺激を与えることを防げます。帰宅したら仕事のことなどを考えないことが大切です。
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