【低反発~高反発】お悩み別おすすめの枕の選び方・比較

枕の選び方は睡眠の質を大きく左右するポイントです。枕の善し悪しで熟睡できるかどうかが決まることもあります。さらに起床時の首や肩の痛みの有無にも影響します。睡眠の悩みは多かれ少なかれ、だれでもあるもの。今まで特に理由なく枕を選んでいたなら、よい枕を使用することでその悩みを緩和できるかもしれません。よい枕を選ぶポイントを解説します。
1.睡眠時どんなことで悩んでいるか?
ぐっすり眠って、さあ一日がんばろう!そう思っていざ起きてみるとどうにも調子が悪い・・・。これじゃあ一日を頑張れませんよね。合わない枕を使っていると、起きたときに疲れや不快感が残ることがあります。合わない枕は人間の体にどんな影響を及ぼすのでしょうか?
1-1.首・肩の痛み
肩・首の痛みは睡眠時の悩みによくあるものです。朝、起きてみるとどうにも肩周辺が痛い、不快感がある…こんな状態に悩まされている人は多く存在します。睡眠時に肩・首の痛みが起こる原因は様々ですが、いくつか紹介していきたいと思います。
1-1-1.枕が合っていない
枕は睡眠時に首や肩周辺を支える働きをします。人間の頭部は睡眠時に体重の10%程度の負担を受けると言われており、頭部に負担が掛かりすぎないようにするために首や肩に体重を分散させる必要があります。睡眠時の首や肩の負担に関わるのは頸椎です。寝ている時の理想的な頸椎のカーブは緩やかなS字カーブを描くような状態です。しかし枕の高さが高すぎたり、低すぎたりすると頸椎のカーブが不自然になり、睡眠中の首や肩への負担が大きくなります。
枕が高すぎると頸椎のカーブが急になり、低すぎると逆U字カーブのようになります。このような状態が続くと、寝ていても首や肩に負担が掛かり周辺の筋肉が緊張してこわばってしまいます。筋肉はこわばり続けると、疲労物質や痛みの原因物質が蓄積していきます。そのため、朝起きたときの首や肩の痛みに繋がります。
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1-1-2.歯ぎしり
就寝中の歯ぎしりも睡眠時の首や肩の痛みに繋がります。歯ぎしりの起きる原因は悪夢やストレス、疲労と言われています。歯ぎしりは歯に大きなダメージを与えるほか、寝ている時の首や肩にも強い力を掛けます。夜間の就寝中の歯ぎしりが長時間続くと、筋肉が緊張するため睡眠時の首や肩の痛みの原因となります。
1-1-3.ストレス

ストレスが溜まると交感神経が優位になります。交感神経は日中に活動して、夜間の休息に関わる副交感神経とは相反する関係にあります。ストレスは交感神経を優位にして、睡眠の質を低下させます。それだけではなく、血流を悪化させることもあります。疲労物質は血液の流れにより、該当する部位から流れていきますが、血流が悪化することで疲労物質が蓄積しやすくなり、睡眠時の首や肩の痛みの原因になります。
1-2.いびき
いびきも睡眠時の悩みの一つです。一人暮らしだったり、部屋で一人で寝ていたりしていると気づきづらいですが、一緒の部屋で眠る人がいると、睡眠を阻害する要因となります。また、いびきが大きく、長く続く人は「睡眠時無呼吸症候群」の可能性もあります。一時的に気道が閉塞され、無酸素状態が続き、心身が緊張して睡眠の質が極端に低下します。また無酸素状態が続くため、循環器にも負担が掛かります。いびきは体質や体型なども関わりますが、枕の高さも大きく関わります。枕が高過ぎると気道が圧迫され、狭くなります。そのため気道の閉塞が起きやすく、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めてしまいます。
1-3.起きたときの顔のむくみ
枕が低すぎる場合、もしくは柔らかい素材で頭を乗せたときに深く沈みこみ過ぎてしまう場合、起床時の顔のむくみに悩まされることがあります。頭部のが下方向に沈み込むことで血液が頭部に集中します。その結果、水分がうまく循環せずに残り、むくみが生じてしまうことがあります。夜と朝で顔の大きさが違う・・・そんな悩みを持っている人は枕を替えてみるとよいかもしれません。
1-4.熟睡感が得られない
睡眠時間は十分に取ったはずなのに朝起きたときに熟睡感がないことも枕が原因となっている可能性があります。枕が高過ぎる、低過ぎる、小さ過ぎるなどの理由により体の特定の部位に負担が掛かり続けると睡眠時の痛みの原因となります。寝ている間の痛みで睡眠の質が低下してしまうこともあります。
また単純に使用感の悪い枕を利用することで睡眠の質が低下してしまうこともあります。睡眠の質を高めるためには枕をきちんと選ぶことが重要です。
2.枕購入時のチェックポイント

枕を選ぶポイントは高さ・素材・大きさです。それぞれどのような点に気を付ければよいのでしょうか?
2-1.適切な枕の高さとは?
理想的な枕の高さは、仰向けに寝るときは「背骨が緩やかなS字カーブを描くくらい」で、横向きに寝るときは「背骨がまっすぐくらい」になるものです。枕を購入する前は、一度試してから買うようにするとよいでしょう。
枕の高さが適切かどうかはお店の人に聞いてみてもいいですし、一度試用してみて緩やかなS字カーブもしくは骨がまっすぐになっているかどうかを確認してみてもよいです。
2-2.枕の素材はどんなもの?
枕が関係する負担がかかりやすい部位は頸部と肩です。そのため特定の部位の負担を全身に分散させる「体圧分散性」が高いこともよい枕選びの一つの重要なポイントになります。体圧を分散させると、特定の部位への負担が軽減され睡眠時の首や肩の痛みを軽減することができます。
低反発素材は体圧分散性が高くなりやすいです。特に睡眠時の首や肩の痛みに悩んでいる人は低反発枕を試してみるとよいでしょう。柔らかすぎる素材の場合は頭が深く沈みこむためむくみや頸部への負担の原因となり、一方で硬すぎる枕は頭の重さをうまく支えることができずに、特定部位への負担を増やしてしまいます。
2-3.すこし大きめの枕を
就寝中、一晩でおおよそ20~30回ほどの寝返りを打つと言われています。寝返りは体に悪いわけではありません。寝ている時の肩や首、腰への負担を分散させるために必要です。小さな枕を使用していると、寝返りを打った際に頭が枕から外れ、目が覚めてしまうことがあります。自然に起床する以外の理由で目覚めてしまうと、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが乱れて睡眠の質は悪くなります。寝返りを打ったとしても頭が外れない大きさの枕が良いでしょう。
枕を選ぶならば、大きく広いものを選ぶようにしましょう。低反発素材の大きな枕を利用することで、体圧分散性も増し、特定部位への負担軽減も期待できます。
3.まとめ
・睡眠時の悩みは枕が原因となっている可能性もある
・枕の高さ、素材、大きさが枕選びのポイント
・高さが合っていないと首と肩への負担が大きくなり、睡眠時の痛みの原因となる
・特定部位への負担を軽減させるため、体圧分散性のある素材も重要ポイントの一つ
・寝返りを打った際に頭が枕から外れないような大きさの枕を選ぶのも重要ポイントの一つ
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