疲れが取れない…疲れを取る4つの新生活習慣

なかなか睡眠時間や休日が取れずに、疲れが溜まっていく一方と悩んでいる現代人は多いのではないでしょうか?疲れていると全身の機能が低下し、仕事にしろ勉強にしろその効率は落ちてしまいます。そもそもなんで疲れというのは溜まるのでしょうか。疲れとは何かという定義と疲れを取るのに実践したい生活習慣を紹介します。
1.疲れとは何か
人は心身を酷使すると疲れを感じます。疲れが溜まっていくと全身に倦怠感が生じ、気力や意欲が低下していきます。そもそも疲れとはどのような状態なのでしょうか?疲れとは何かを解説します。
1-1.末梢性疲労と中枢性疲労
疲労は肉体や脳を使うことで溜まっていきます。肉体の疲労と脳の疲労は別のもので、肉体の疲労は「末梢性疲労」、脳の疲労は「中枢性疲労」と呼ばれます。末梢性疲労は体を使うことで発生します。例えば肉体労働や家事、スポーツなどです。一方で中枢性疲労は脳を使うことで発生します。例えば勉強や仕事(デスクワーク)です。
1-1-1.末梢性疲労
末梢性疲労が溜まっていくと全身に強い倦怠感が生じるようになります。ある一定の運動量を超えると、パフォーマンスも悪くなり、動きが鈍くなったり反応が遅れるようになったりします。また筋肉を酷使することで、筋肉内に疲労物質が溜まっていき筋肉痛を引き起こすこともあります。
1-1-2.中枢性疲労
中枢性疲労が溜まっていくと頭が重くなってくるように感じます。集中力や注意力が失われていき、同じ作業をしていてもその効率は下がっていきます。やる気や意欲も低下していくためモチベーションも失われていきます。
1-1-3.酸化ストレス説
疲労の原因は「酸化ストレス説」が有力とされています。人間の細胞の中にはミトコンドリアという器官があります。ミトコンドリアの内部ではエネルギー源であるATPという物質を作っていますが、疲労によりフリーラジカル(酸化物質)が増加します。フリーラジカルは細胞に対する攻撃性を持っているため、酸化ダメージを細胞が受けることによって、ATPを作る能力が低下します。エネルギーが不足することによって、倦怠感や「休みたい」という気持ちが生じるようになります。
1-2.疲れが取れない原因
しっかりと3食食べて、適切な睡眠時間を確保できていれば、多少疲れていても次の日には元気になっていることが多いです(よほどの過重労働をした場合は別です)。しかしそうはいかないのが現代社会、きちんと休息を取れずに疲れが溜まっていってしまうことも多いのではないでしょうか?疲れが取れなくなる原因を解説します。
1-2-1.エネルギー不足

食事として摂取した糖質、タンパク質、脂質は消化器で分解され、エネルギー源となります。人間がエネルギーにできるのはこの三大栄養素だけです。肥満や生活習慣病が問題となり、特に糖質や脂質は摂取を避けられる傾向にあります。しかし糖質は脳のエネルギー源となり、脂質は効率のよい身体のエネルギー源となります。ついつい忙しくて食事を抜いてしまったり、糖質・脂質を極端に制限したダイエットを行ったりすると、エネルギーが不足してしまうことがあります。エネルギーが不足すると細胞内のミトコンドリアもATPを作ることができず、疲労が溜まっていきます。
1-2-2.過労
「疲れ」を感じるということは、心身の限界を脳がアラートしているということです。疲れを感じているのに働き続けてしまうと、無理をしている状態となり、疲れがどんどん溜まっていきます。適度な労働ならば3食しっかりと食べてエネルギーを補給し、7~8時間程度の睡眠時間を確保すれば、次の日には疲れが取れています。しかし過重労働をしていると、疲れの度合いが大きくなるため、多少エネルギーを補給したり睡眠を取ったりする程度では回復しきれなくなります。
1-2-3.睡眠不足
睡眠は脳と身体の疲労を回復する重要なものです。特に脳の疲労は睡眠を取らないと回復することができません。睡眠中は脳が眠っているノンレム睡眠と、脳が覚醒しているレム睡眠を繰り返しています。ノンレム睡眠をより深いものにすることで、脳の回復は促されます。しかし睡眠時間そのものが足りなかったり、極度のストレスを受けていたり、自律神経のバランスが乱れたりすることでノンレム睡眠が浅いものとなってしまうことがあります。そうなると脳が回復しきれず、疲労が残り倦怠感や頭の重さが残ってしまいます。
2.疲れを取る習慣
疲れを溜めず、元気でいるためには生活習慣の改善が必要です。疲れを溜めがちと感じたら以下のようなことを意識してみるとよいでしょう。
2-1.エネルギーをしっかり摂取する
糖質制限や脂質制限を行うと、エネルギーが不足して疲労が溜まりやすくなります。極端に食事制限をするのは避けて、しっかりと炭水化物、タンパク質、脂質を摂取することを意識しましょう。肥満になることが心配ならば、ご飯を少なめにする、調理法を揚げ物ではなく焼きや煮物にする、肉より魚を中心に食べるといったことを意識すれば問題ありません。
2-2.睡眠をしっかり取る
脳と身体の疲労を回復させるためには睡眠が重要です。人によって必要な睡眠時間は異なりますが疲れが溜まっているならば7時間程度は睡眠時間を確保できるようにしましょう。熟睡するポイントは起床時間と就寝時間を一定にして、朝起きたら太陽の光を浴びることです。目が覚めてから15時間程度経過することで、自然と眠気が誘発されます。朝起きたら太陽の光を浴びて脳を覚醒させ、夜に眠気が起こるようにします。
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2-3.適度な運動習慣

運動をする習慣がないと、知らず知らずのうちに筋肉量が低下していきます。筋力が足りないと些細なことで疲労を感じやすくなります。筋肉量が少ないと体温が低下して免疫力が下がり、体が疲れたタイミングで風邪を引きやすくなるというデメリットもあります。適度に運動をすることで筋肉が落ちないようにすることが大切です。
2-4.血流をよくする
筋肉に溜まった疲労物質は、血流に乗り流れていきます。反対に血流が悪いと疲労物質が筋肉に残りやすくなり、全身の倦怠感が長く残ります。疲労を回復させるためには血流をよくすることが重要です。
2-4-1.血流をよくする方法 入浴
体を温めると血管が広がり血流が良くなります。血流をよくするには38度から40度程度のぬるめのお湯にみぞおちのあたりまで浸かる半身浴がおすすめです。お湯が熱すぎると交感神経を刺激して、血管が収縮し血流が悪くなってしまいます。入浴後は水分補給を忘れないようにしましょう。
2-4-2.血流をよくする方法 ストレッチ
入浴後は軽く体を伸ばしてストレッチをするのがおすすめです。疲労により筋肉がこわばると、血管を圧迫して血流を悪くしてしまいます。入浴後は筋肉がほぐれやすくなっているため、ストレッチをすると筋肉のこわばりを軽減することができます。
2-4-3.血流をよくする方法 水分補給
水分が足りないと血液はドロドロした状態となり、血流が悪くなります。特に入浴後、起床時は体から水分が失われている状態です。お風呂から出た後、寝る前、起きたときはコップ一杯の水を飲むようにしましょう。コーヒーやお茶に含まれるカフェインは利尿作用があるため水分補給には適しません。水や麦茶などのノンカフェインの飲み物がおすすめです。
3.まとめ
・疲労は肉体の疲労である末梢性疲労と脳の疲労である中枢性疲労に分けられる
・エネルギー不足や過労、睡眠不足が起きると疲労が溜まっていき、疲れが取れなくなる
・エネルギーをしっかりと摂取すること、適度な運動習慣を持つこと、睡眠を取ることで疲労を回復させることが重要
・血流をよくすることも大切で、入浴と入浴後のストレッチ、水分補給を習慣化してみるとよい
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