いびきは枕で対策できる!いびきの原因、最適な枕の選び方を解説

いびきと枕の関係は?いびきは枕で対策できる?

「いびきが大きいことと、枕って関係あるのかな?」
「いびきを対策できる枕は、どのようなものなのかを知りたい…」

このようにいびきと枕の関係や対処法について、疑問に感じているのではないでしょうか?

いびきの主な原因は、気道が狭くなってしまうためです。多くの場合は、枕で軌道を確保できる寝姿勢を保つことで、対策することができます。他にもいびきをかいてしまう原因や対処法はありますが、最も重要なことは、自身がいびきをかいてしまう原因やメカニズムを理解し、正しく対処することです。

本記事では、いびきと枕の関係やいびきを抑える方法、いびきでお悩みの方に最適な枕の選び方について、詳しく解説します。

睡眠時や起床時、なんだか首や肩がつらい...とお困りではありませんか?

もしかしたらその原因は「合わない枕を使っている」ことにあるかもしれません。

合わない枕を使い続けることで、肩や首への負担をはじめ、様々な不調を引き起こす他、「寝ているはずなのになかなか疲れがとれない...」と、快眠を妨げる原因にも繋がります。

もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度枕の見直しをおすすめします。

自分に合った枕を探す
目次

1.いびきの原因とは?

寝ている時にいびきをかいてしまうのは、気道が狭くなる、かつ副交感神経が働くからです。

本項では、いびきが出る原因とメカニズムについて詳しく解説します。

1-1.気道が狭くなる

舌が落ちて気道がふさがっている様子

いびきの原因は、気道(喉)が狭くなることです。就寝中に舌を支える筋肉が弛緩することで、喉の奥の方に落ち込み気道が狭くなります。

また、枕が合っていないと気道が狭くなってしまうため、いびきの原因になります。同様に仰向けで寝る場合も、舌が喉の奥の方に落ちやすいためいびきが出やすくなります。

1-1-1.舌を支える筋肉も弛緩する

起きている間、舌は筋肉に支えられ同じ位置にあり続けます。しかし就寝中は舌を支える筋肉も弛緩するため、場合によっては喉のほうに落ちてくることがあります。

舌が喉のほうに来ることで気道が狭くなり、リコーダーのような状態となりいびきの音が出るようになります。

1-1-2.気道が一時的に閉塞してしまうことも

いびきが大きいからと言って、気道が完全に閉塞してしまうことはありません。それで窒息することはないので安心してください。

ただし、気道が一時的に閉塞してしまうこともあります。その場合は呼吸をすることができず、無酸素状態が発生します。そのことを次の項目で解説していきます。

1-2.副交感神経が働いている

夜間、就寝中は人間の自律神経のうち「副交感神経」が優位になります。副交感神経は心身をリラックスさせて十分に休息するときに働きます。それと反対の働きをするのが「交感神経」です。交感神経は心身を興奮させる働きがあり、日中に仕事やスポーツをする時に活躍します。夜間に働く副交感神経と、昼間に働く交感神経がシーソーのようにバランスを取りつつ働くことで人間は活動しています。

副交感神経は休息する際に働く神経ですので、全身の緊張を緩和させます。喉の筋肉の緊張も緩和されるため、仰向けに寝た際に舌が喉の奥の方に落ちて、気道が狭くなります。このため空気抵抗が増して、いびきの音が出るようになります。

2.いびきは病気のサイン?睡眠時無呼吸症候群の場合は注意

後述しますが、ある特定の場合(睡眠時無呼吸症候群)を除いて、いびきが健康に悪いということはありません。ほとんどの場合は単純性いびきと呼ばれるもので、一過性です。

単純性いびきにはなんらかの原因があります。アルコールを飲みすぎたとき、疲労が大きすぎるとき、風邪などで鼻が詰まっているときなどが原因となります。単純性いびきはこれらの原因が取り除かれれば自然と治まります。一過性のものなので、「昨日はいびきがすごかったね」と言われるくらいならば健康への影響はありません。

しかしいびきが非常に大きく、毎日のように繰り返して発生する場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は無呼吸が一晩に30回以上、もしくは1時間あたりに5回以上あると診断されます。無呼吸とは「10秒以上、呼吸停止が続くこと」と定義されます。

ここからは、無呼吸症候群の悪影響やセルフチェック方法を紹介します。自身が無呼吸症候群の可能性があると感じている方は、ぜひ試してみて下さい。

関連:いびきがうるさい原因とは?考えられる健康リスクと適切な対処法を解説

2-1.睡眠時無呼吸症候群の悪影響

睡眠時無呼吸症候群の場合、気道が閉塞するため極めて大きないびきが生じるようになります。無呼吸の間は無酸素状態になるため、脳が覚醒して眠りが浅くなってしまいます。睡眠の質が低下してしまうと、翌日の強い眠気や集中力の欠如に繋がります。実際に睡眠時無呼吸症候群の人が、眠気から大きな事故を起こしてしまい、問題になることもあります。たとえ乗り物を運転する機会がなくても、仕事や学業に支障がでてしまうこともあるでしょう。

さらに心拍数も増加するため、循環器への負担も大きいものとなります。睡眠時無呼吸症候群は肥満や高血圧など、もともと健康リスクの高い人に発症しやすい傾向があります。無呼吸による心拍数の増加で循環器がダメージを受けて、健康リスクをさらに高めてしまいます。

2-2.睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック

ここまでは睡眠時無呼吸症候群の悪影響について解説してきましたが、「自分も当てはまるかも…」と感じた方もいるのではないでしょうか。このような不安を抱える方は一度、以下の項目に当てはまるかを確認してみましょう。

・毎日のように大きないびきを繰り返す
・息苦しさで目を覚ましてしまうことがある
・起きたとき、口の中が乾いていて臭い
・起床時に疲れが取れていない
・日中の眠気が激しい


これらの状態が現れているようならば一度、睡眠外来や睡眠センターといった診療科が設置されている病院で診察を受けることをおすすめします。

関連:寝相が悪い原因とは?身体のサインや影響、適切な対処法を紹介

3.枕でできるいびき対策とは?

いびきと枕の関係とは?

ここまではいびきが大きい場合の原因や考えられる可能性についてお伝えしてきましたが、いびきは気道が狭くなることが主な原因です。つまりいびきを軽減するには、気道をふさがない寝姿勢を保つことが重要です。そこでお手軽でおすすめな方法が、枕で寝姿勢の重要部となる頭を固定することです。

ここからはいびき対策に効果的な、枕を使った寝姿勢の作り方やポイントについて解説します。

3-1.横向きで寝る

いびきを抑えるには、横向きに寝るのがおすすめです。なぜなら横向きに寝ると、舌は喉のほうに落ちることが少なくなるからです。寝姿勢を横向きに慣らしていきながら、最終的には長時間横向きで睡眠できるようにすることで、いびきが出る時間を少なくすることが可能です。

3-2.寝返りを少なくする

横向き寝をするときに気を付けたいポイントは、寝返りを少なくすることです。本来寝返りは寝姿勢の固定化を防いで、肩や腰の痛みを軽減するための動きです。しかしいびきを抑えたい場合、横向きのままからなるべく動かないことが重要になります。

ここからは理想的な寝姿勢を保つことができる、枕の選び方を解説します。

4.いびきを止めるための枕の選び方とは?

枕の善し悪しは、いびきを含む睡眠の質に大きな影響を与えます。

良い枕を使えば寝付きやすく、翌日スッキリと起きることができますし、悪い枕を使うと翌日に疲労が残ったり不快感が生じたりします。良い枕を選ぶ上で、重視すべきポイントは「高さ・素材・大きさ」です。

ここからはいびきでお悩みの方に向けて、理想の枕について詳しく紹介します。

4-1.枕の高さを合わせる

寝ている時の理想的な寝姿勢は、直立した状態がそのまま横になっている状態です。枕を使ってその姿勢を安定させることが、安眠には重要です。

仰向けに眠る時は「背骨が緩やかなS字カーブを描くくらいの高さ」が理想的で、横向きに眠る時は「背骨がまっすぐになるくらいの高さ」が理想的です。

4-2.低反発素材を選ぶ

寝返りを少なくする、かつ睡眠時の筋肉への負担を減らすことがいびきを抑える枕選びのポイントです。いびきを抑えるためには枕の高さに加えて、素材を意識してみるとよいでしょう。おすすめは低反発素材を使った枕です。

低反発素材は体圧分散性といって、睡眠時に特定の部位にかかる負担を全身に分散させてくれるため寝返りの回数を少なくすると言われています。横向きのまま姿勢を保っても、睡眠時の負担を軽減することができる為、いびきを少なくするサポートが期待できます。

枕だけではなくマットレスも低反発素材にすると、体圧分散性が高まりより睡眠時の負担がラクになります。

関連:低反発枕のデメリットとは|枕選び時に気をつけたい2つのポイント

4-3.大きめの枕を選ぶ

枕の大きさは、なるべく大きめ・広めを意識しましょう。枕は首だけを乗せるものではありません。しっかりと肩も支えられるように、枕が肩に当てた状態でしっかりと頭を支えられるくらいの大きさを意識しましょう。

枕が小さいと寝返りを打った際に、枕から頭が外れてしまいついつい起きてしまうことがあります。自然に目覚める以外の要因で起きてしまうと、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが乱れて睡眠の質が低下し、いびきが悪化する原因になってしまいます。

5.枕以外のいびき対策とは?

いびきを抑えるためには、枕での対策が効果的ですが、さらなる改善を目指すには生活習慣の見直しも必要です。いびきに悩んでおり、早めの対処をしたいと考える方は、以下のポイントにも注意してみましょう。

5-1.適正体重を保つ

いびきの対策とは 適正体重を保つ

いびきを発生させてしまう要因の一つに、肥満があります。肥満になると脂肪により、気道も狭くなりやすく、いびきが生じやすくなります。健康診断などで太り気味とされている人は、適正体重を保つように意識して生活習慣を改善するとよいでしょう。

5-1-1.魚と野菜、大豆加工食品を中心に

食生活はご飯や麺類の大盛りや揚げ物を避けるようにして、魚と野菜、大豆加工食品を中心に食べるようにします。極端にヘルシーな食生活にする必要はないので、揚げ物やラーメンは週に一回、毎食のご飯は少なめにするなど可能な範囲で軽い食事制限をするようにしましょう。

5-1-2.有酸素運動がおすすめ

運動習慣も大切です。もし運動をする習慣が一切ないのならば、まずは有酸素運動から始めてみましょう。軽いウォーキングでも続けていけば体重を減らす効果は十分にあります。

今はスマートフォンなどのアプリで歩数計が気軽に使用できるようになっています。1日1万歩けばおよそ300kcalの消費カロリーとなります。これは食事量が適正な状態で一か月続けられれば、1.2kg程度の減量も可能なほどの運動量なので、コツコツ続けていくようにしましょう。

5-2.睡眠時無呼吸症候群なら治療が必要

「睡眠時無呼吸症候群の悪影響」でもお伝えしましたが、睡眠時無呼吸症候群はいびきが大きいだけのものではありません。睡眠の質の低下により、疲れが溜まっていったり、集中力や注意力が欠如したり、大きな事故の原因になったりすることもあります。循環器のリスクも高まるため、大きな健康リスクになります。

睡眠時無呼吸症候群が疑われるようならば、一度医療機関で診察を受けましょう。結果次第では治療が必要です。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、耳鼻咽喉科で診察してもらうことができます。

5-3.いびきが気になるなら病院へ

基本的にいびきは健康に悪影響を及ぼすものではありません。しかし睡眠時無呼吸症候群によるいびきだったり、いびきにより同じ部屋で眠る人の眠りが阻害されたりする場合には、治療が必要です。

睡眠外来、睡眠センターなど睡眠に関する診療科が設置されている病院で、診察を受けるのもよいでしょう。

6.まとめ|最適な枕を見つけていびきを改善しよう!

いびきは気道が狭くなること、副交感神経が働くことで発生します。いびきのメカニズムは、リコーダーなどの楽器と同じです。夜間に就寝するときに、副交感神経が優位になり、気道が狭くなることで空気抵抗が生まれ、ガーガー、ヒューヒューという音が出ます。

いびきでお悩みの方は、まず寝姿勢の改善を試みることがおすすめです。理想的な寝姿勢を保つ上で枕選びの重要なポイントは「高さ・素材・大きさ」です。

自身に最適な枕や生活習慣を見つけ、いびきを改善できるようにしましょう。改善を試みても、なかなか良くならない場合には、病院で診療を受けることをおすすめします。

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