肩が痛いのは枕が原因かも!痛みの要因と4つの対処法を紹介

睡眠時の肩の痛みに適した枕の選び方 原因別の対策方法

朝、起きたときに肩の痛みを感じたことはありませんか?睡眠中は疲労物質や痛みの物質の代謝が行われます。それなのにも関わらずなぜぐっすりと眠ったはずなのに、寝起きに痛みが生じるのでしょうか?その原因はもしかすると枕が合っていないからかもしれません。枕の合う、合わないがなぜ寝起きの肩の痛みに関係するのでしょうか?そしてその肩の痛みの軽減のためにはどんな枕を選べばよいのでしょうか? 関連:【低反発から高反発まで】お悩み別おすすめマットレスの選び方・比較

睡眠時や起床時、なんだか首や肩がつらい...とお困りではありませんか?

もしかしたらその原因は「合わない枕を使っている」ことにあるかもしれません。

合わない枕を使い続けることで、肩や首への負担をはじめ、様々な不調を引き起こす他、「寝ているはずなのになかなか疲れがとれない...」と、快眠を妨げる原因にも繋がります。

もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度枕の見直しをおすすめします。

自分に合った枕を探す
目次

1.なぜ睡眠時に肩が痛むのか

起床時に肩が痛いとスッキリとしない気持ちになります。起床時の肩に痛みがあるということは、就寝中に肩に負担が掛かっているということです。寝ている間に肩に負担がかかる原因はいくつかあります。そのうちの代表的な原因を紹介します。

1-1.枕の高さが合っていない

枕の高さは就寝中の肩への負担を左右します。理想的な寝姿勢は直立した状態をそのまま仰向けにした状態です。直立している状態だと、頸椎は緩いS字カーブを描いています。高い枕を使用すると、頸椎のカーブが急なものになってしまいます。頸椎のカーブが急になると、寝ている時の首と肩の負担が大きくなります。枕は本来、頭を支えて睡眠時の首や肩にかかる負担を軽減させるためのものです。しかし高い枕を使用していると、首や肩周辺の負担が大きくなり寝ている間に筋肉の緊張を招きます。

寝ている間に首や肩周辺の筋肉に負担がかかるとだんだんと睡眠時の痛みの原因物質や疲労物質が蓄積していきます。そして朝、目覚めたときの肩回りの痛みや不快感の原因となります。

高すぎる枕だけではなく、低すぎる枕も同様です。低すぎる枕は頭が沈み込んでしまい、頸椎が逆U字のようなカーブを描きます。首や肩に負担がかかり、睡眠時や寝起きに肩が痛くなる原因となります。また頭が沈み込んでしまうことで頭部に血液が集中し、むくみの原因にもなります。

1-2.枕の素材がよくない

枕の素材は非常にたくさんの種類があります。もちろん、使用感の良さで選ぶのも一つの選択肢なのですが、柔らかすぎる素材の枕を使ったり硬すぎる素材の枕を使ったりすると、頸部や肩に負担が掛かることもあります。使っていて気持ちよく眠れるのが一番ですが、それだけでは足りません。しっかりと「体圧分散性」があり、特定部位への負担を軽減してくれる素材を選ぶことも一つの重要なポイントです。

体圧分散性とは寝ている間に首や肩、腰といった部位にかかる負担を全身に分散してくれる能力のことを言います。特に睡眠時の肩や首、腰の痛みに悩んでいる人は体圧分散性の高い素材を使った枕を使用することも選択肢として大切です。

体圧分散性のより高い能力を発揮できる素材は低反発素材です。低反発ウレタンフォームが枕では多く使われている低反発素材です。

1-3.室温が低すぎる

室温が寒すぎる 睡眠時の肩の痛みに適した枕の選び方

室温が睡眠時の肩の痛みの原因になっている可能性もあります。血管は寒さを感じると収縮します。血液は体の深部で作られた体温を全身に運ぶ働きもしています。気温が高い時はなるべく体温を下げるようにするため、血管が拡張して、体温が外に逃げるようになります。しかし気温が低い時はなるべく、体温を体の中から逃さないようにするため血管は収縮します。

血管が収縮してしまうと、筋肉に溜まった疲労物質や痛みの原因物質、老廃物が流れにくくなります。寝ている時に特定の部位に負担が掛かり続けて周辺の筋肉が緊張すると、それらが溜まりやすくなり、気温が低いことでそのまま蓄積していく傾向があります。そうして朝起きたときの肩の痛みに繋がります。

1-4.歯ぎしりをしているのかも

朝起きたときの肩の痛みが気になる人で、寝ている間の歯ぎしりを指摘された人はいませんか?歯ぎしり自体は程度の問題はありますが、多くの人が行います。しかも歯ぎしりに強い力を込めてしまう人もいます。歯ぎしりは歯と顎だけの問題ではなく、力を入れて食いしばることで寝ている時の首や肩にも影響がでます。歯ぎしりを寝ている間に長時間してしまうと首や肩回りの筋肉が緊張してこわばり、起きたときの肩の痛みの原因となります。

関連:睡眠中の歯ぎしりの防止方法 5つの原因と対策

2.それぞれの対策法

睡眠時の肩の痛みに適した枕の選び方 原因別の対策方法

起床時に肩が痛くなる原因について、代表的なものを解説しました。この項目ではそれぞれの原因に対して、どのようにすれば寝起き時の肩の痛みを軽減できるか解説していこうと思います。

2-1.適切な高さの枕を使用する

枕の高さは睡眠中の首や肩への負担の度合いを決める重要なポイントになります。適切な高さの枕を使用することを心がけましょう。就寝中の正しい姿勢は直立した状態がそのまま、横になったようなイメージです。仰向けで寝ている時は頸椎が軽いS字カーブを描くように、横向きで寝ている時は背骨がまっすぐになるような枕の高さが理想的です。

2-2.体圧分散性の高い枕とは?

体圧分散性が高い枕を使用すると、集中しやすい肩や首への負担を全身に散らして軽減しやすくなります。それでは体圧分散性の高い枕とはどのようなものなのでしょうか?それは低反発素材を利用したなるべく大きめ、広めの枕でしょう。

低反発素材の枕は頭の形状や重さに合わせて、心地よいフィット感があります。寝心地がよいほか、枕やマットレスと体との接地面積が大きくなるため、睡眠時の負担がうまく分散されます。なるべく大きい枕を選びたい理由は、寝返りを打った際に頭が枕から外れにくいためです。体圧分散性を実感するためには大きめの低反発枕もよいと覚えておくと、枕を選ぶときに便利です。

2-3.冷房で室温を低くしない/冬は防寒対策を

寝ている時に、あまりにも室温が低くなると血管が収縮して、疲労物質や痛みの原因物質が筋肉に残りやすくなります。特に夏は暑いからと言って、冷房をかけて寝てしまいがちです。もちろん熱中症を防ぐために、冷房をかけることは寝苦しさも解消できて睡眠の質を高めるのに役に立ちます。それでも20度代前半など低い温度に設定をすると、血管は収縮しやすくなりますし、風邪を引きやすくもなります。冷房はあまり設定温度を低くしすぎないようにしましょう。体感温度に従って26度から28度程度に設定できるといいでしょう。

もちろん冬の低気温も血管が収縮して、寝ている間に筋肉に疲労物質などが残る原因となります。きちんと布団をかけて防寒対策をしっかりとするようにしましょう。暖房を使うのもよいですが、必要以上に室内が乾燥してしまうため、加湿器と併用するとよいでしょう。

2-4.マウスピースを使ってみる

歯ぎしりが指摘されている人はマウスピースを使ってみましょう。ただしこれは市販のものではなく、医療用機器のものを使うことが理想的です。お近くの歯科クリニックで相談すれば歯ぎしり矯正用のマウスピースを健康保険を適用して作ってもらうことができます。

寝ている間の歯ぎしりによる首や肩への負担を軽減できるほか、歯へのダメージも防ぐことができます。睡眠中の首や肩への痛みを軽減するだけではなく、将来的に歯を何本残せるかにも関係してくるので歯ぎしりを指摘されている人にはマウスピースをおすすめします。

3.寝起きの肩の痛みを軽減するよい枕とは

寝起きの肩の痛みの原因は寝ている間に負担が掛かりすぎていることによります。そうした肩の痛みを軽減するためには、よい枕を使うことがオススメです。よい枕の条件の一つとしては以下のようなものも考えられます。

・適切な高さであること(直立した状態がそのまま横になったイメージ)
・低反発の素材で体圧分圧性が高いこと
・頭が就寝中に枕から落ちないように、大きめ、広めの枕であること

目覚めたときの肩の痛みに悩んでいる人は枕を変えてみると、よい変化を実感できるかもしれませんよ。

4.まとめ

・寝起きの肩の痛みの原因は枕の高さや素材が合っていない可能性がある
・室温が低すぎることや歯ぎしりの習慣も睡眠時の肩の痛みを引き起こしている要因の一つ
・適切な高さで体圧分散性のある大きめの枕を使用することも大事
・寝室の空調は適度な温度にすること
・歯ぎしりをする人はマウスピースの使用がお勧め

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