低反発枕と高反発枕の違いとは何?特徴やおすすめの選び方を解説

【低反発~高反発】お悩み別おすすめの枕の選び方・比較

「低反発枕と高反発枕の違いがわからない…」
「自分に合う枕を見つけて、心地よく眠りたい!」

枕の選び方は睡眠の質を大きく左右するポイントです。枕の善し悪しで、熟睡できるかどうかが決まることもあります。

本記事では、低反発枕と高反発枕の違いや各枕が向いている人の特徴、枕選びでチェックすべきポイントについて解説します。この記事を読めば、自分に合う枕が見つかるはずです。ぜひ最後までお読みください。

睡眠時や起床時、なんだか首や肩がつらい...とお困りではありませんか?

もしかしたらその原因は「合わない枕を使っている」ことにあるかもしれません。

合わない枕を使い続けることで、肩や首への負担をはじめ、様々な不調を引き起こす他、「寝ているはずなのになかなか疲れがとれない...」と、快眠を妨げる原因にも繋がります。

もしも現在そんなお悩みをお持ちであれば一度枕の見直しをおすすめします。

自分に合った枕を探す
目次

1.低反発枕と高反発枕の違いとは?

枕を大きく2種類に分けると、低反発枕と高反発枕があります。これらの主な違いは以下の3つです。

  低反発枕 高反発枕
硬さ 緩やかに沈んでいくほどの反発力 硬めで反発力がある
寝心地 フィット感が高く、頭を包み込んでくれる スムーズに寝返りを打てる
通気性 通気性が悪く、蒸れやすい 通気性がよく、衛生的

低反発枕と高反発枕には、それぞれ特徴があります。最も大切なことは、各枕の特徴を理解して「自分に合う枕とはどのようなものなのか」を見つけることです。

本項では低反発枕、高反発枕の違いについて、各枕の特徴を詳しく解説します。

1-1.硬さ

硬さは枕の素材や密度によっても異なります。実際に購入する際は、手で触ってみるなどして、硬さをチェックするようにしましょう。

・低反発枕
低反発枕は頭の形状や重さに合わせて、程よく沈み込みます。反発するからと言って、硬すぎることもなくしっかりと頭の重みを支えてくれます。程よい硬さで体圧分散性が高く、睡眠時の体にかかる圧が分散しやすくなります。
また人によって体型や頭の形状は異なるため、一般的な枕を使用する場合は、頭部や体型に応じた枕を選ぶ必要があります。しかし低反発枕は頭の重さや形状に応じて適切に沈み込み、フィットした状態を実現できます。ある程度個人差を無視して選ぶことができるということは、大きなメリットの一つです。

・高反発枕
名前の通り高反発(硬め)であることが特徴です。高反発枕は、適度に沈み込み、理想的な寝姿勢をサポートしてくれる反発力があります。

1-2.寝心地

寝心地は枕選びをする上でも重要なポイントですが、実際に使用して見ないと分かりづらい部分でしょう。購入時には、頭をのせて試用するなどして、心地よさを確認するのもおすすめです。

・低反発枕
低反発枕はフィット感が強く、頭を包み込んでくれるような寝心地です。寝ている時の姿勢も安定して、睡眠時に首や肩などの特定の部位に負担が集中することも軽減できます。睡眠時の負担を分散させることで、睡眠の質を高めることを期待できます。
さらにフィット感がいいことは「気持ちいいだけ」と思いがちですが、使用したときに理想的な姿勢を保ちやすいこともメリットです。

・高反発枕
高反発枕は寝返りをする時に補助してくれる作用もあるため、寝返りが打ちやすいのが特徴です。程よい硬さと反発力で頭が枕に沈み込まず、スムーズに寝返りを打つことができます。寝返りを打つためにはある程度の反動をつける必要があるため、硬めで反発力のある枕が適しています。

1-3.通気性

通気性の良し悪しは、枕の扱いやすさに直結します。枕は一度購入したら終わりではなく、適度に洗ったり、高さを調節したりなどのメンテナンスが必要です。長期的な使用を考えている場合は、通気性や使いやすさも意識すると良いでしょう。

・低反発枕
低反発枕の素材であるウレタンフォームは、空気が通りにくい性質があり、通気性が悪い傾向があります。そのため低反発枕は蒸れやすく、熱もこもりやすいです。快適な睡眠を阻害してしまう可能性があります。さらに蒸れやすいことで、頭皮の環境も悪化させてしまうこともあるでしょう。
しかし近年では、メーカーの技術の革新で低反発素材を利用している枕でも通気性がよい商品も増えています。

・高反発枕
高反発枕の中には網状素材を使って製造されているものも多いです。通気性がよく、湿気がこもりづらく夏でも快適に使用することができます。水でサッと流すことができる商品もあり、衛生面がより気になる人におすすめです。

2.低反発枕が向いている人

ここまででは、低反発枕と高反発枕の違いや特徴についてお伝えしてきました。しかし、「枕の特徴がわかっても、自分はどちらが適しているのかの判断が難しい…」と感じる方もいるのではないでしょうか。以下の5つに当てはまる方は、低反発枕が向いています。

・首・肩の痛みがある
・いびきが大きい
・寝返りが少ない
・熟睡感が得られないと感じている
・柔らかい寝心地が好き


本項では、低反発に向いている人がどのような人か、理由も合わせて詳しく解説します。

2-1.首・肩の痛みがある

肩・首の痛みは睡眠時の悩みによくあるものです。朝、起きてみるとどうにも肩周辺が痛い、不快感がある…こんな状態に悩まされている人は多く存在します。

枕は睡眠時に首や肩周辺を支える働きをします。人間の頭部は睡眠時に体重の10%程度の負担を受けると言われており、頭部に負担が掛かりすぎないようにするために、首や肩に体重を分散させる必要があります。

寝ている時の理想的な頸椎のカーブは、緩やかなS字カーブを描くような状態です。しかし枕の高さが高すぎたり、低すぎたりすると頸椎のカーブが不自然になり、睡眠中の首や肩への負担が大きくなります。そのため首や肩に痛みがある方は、程よい反発力で頭の形にフィットし、個人差に対応できる、かつ理想的な頸椎のカーブを維持しやすい低反発枕がおすすめです。

2-2.いびきが大きい

いびきも睡眠時の悩みの一つです。一緒の部屋で眠る人がいると、睡眠を阻害する要因となります。いびきは体質や体型にもよりますが、枕の高さも大きく関わります。枕が高過ぎると気道が圧迫され、狭くなります。そのため気道の閉塞が起きやすく、いびきが出やすくなってしまいます。

いびきを抑えるおすすめな対処法は、横向きに寝ることです。横向きに寝ると、舌が喉に落ちることが少なくなります。ただし寝ている間に寝返りを起こして、仰向けになったときに気道が圧迫されてしまうことがあるので、寝姿勢を横向きのままからなるべく動かないよう固定すると良いでしょう。

つまりいびきで悩んでいる方におすすめな枕は、寝返りを少なくできる素材です。低反発素材は高い体圧分散性で、睡眠時に特定の部位にかかる負担を全身に分散させてくれるため、寝返りの回数を少なくすることができます。横向きのまま姿勢を保っても、睡眠時の負担を軽減することができる為、いびきを少なくすることができるでしょう。

舌が落ちて気道がふさがっている様子

2-4.寝返りが少ない

一般的に人間は、一晩で20回から30回の寝返りを打ちます。これは無意識的に腰や肩、首に負担が集中することを避けるためです。就寝中にしっかりと寝返りを打てる人には、朝起きたときの腰や肩の痛みは少ないです。

しかし中には、寝返りの回数が極端に少ない人もいます。このような人は睡眠中に負担が集中しやすいため、目覚めたときの痛みを感じやすいです。低反発枕は体圧分散性が高く、寝返りの回数が少なくても寝ている際の負担を分散させることができます。そのため肩や腰の痛みに悩んでいる人は、低反発枕がおすすめです。

2-5.熟睡感が得られないと感じている

睡眠時間は十分に取ったはずなのに、朝起きたときに熟睡感がないことも、枕が原因の可能性があります。枕が高過ぎる、低過ぎる、小さ過ぎるなどの理由により、体の特定の部位に負担が掛かり続けると、痛みで睡眠の質が低下してしまうこともあります。

また単純に使用感の悪い枕を利用することで、睡眠の質が低下してしまうこともあります。睡眠の質を高めるためには、どんな人でも比較的フィットしやすい低反発枕を選ぶことがおすすめです。

睡眠時の首・肩の痛みの原因②ストレス

2-6.包み込まれるような寝心地が好き

低反発枕は包み込まれるような寝心地であるのにも関わらず、体圧分散性が高く反発力と弾力性があるため、首や肩に負担が集中しすぎません。低反発枕であれば「柔らかく、包み込まれるような寝心地が好き」という人でも、睡眠時の首や肩への負担を気にせずに使用することができます。

3.高反発枕が向いている人

ここまででは低反発枕が向いている人の特徴や睡眠時の悩みを紹介してきました。ここからは低反発枕に対して、高反発枕が向いている人の特徴や悩みを解説します。

3-1.起きたときの顔のむくみが気になる

起床時のむくみに、日々悩まされている方も多いのではないでしょうか。顔がむくむのは、枕が低すぎる、もしくは柔らかい素材で頭を乗せたときに深く沈みこみ過ぎてしまうからです。頭部が下方向に沈み込むことで血液が頭部に集中します。その結果、水分がうまく循環せずに残り、むくみが生じてしまうことがあります。

夜と朝で顔の大きさが違う・・・そんな悩みを持っている人は、反発力が強く頭が沈みにくい高反発枕に替えてみるとよいかもしれません。

3-2.寝返りが多い

就寝時に同じ姿勢でい続けることは、体にとってあまりよいことではないということを前述しました。寝相はよいほうがいいと思われがちですが、実はある程度の寝返りをしたほうが体のためにはよいのです。寝返りで姿勢が頻繁に変わることで体圧分散され、寝ている時の首や肩周辺への負担が軽減できます。

高反発の枕は寝返りをする時に補助してくれる作用もあるため、寝返りが打ちやすくなります。そのため寝返りが多い、普段から寝相が悪いと感じる方は高反発枕を選ぶようにするとよいかもしれません。

4.枕購入時のチェックポイント

枕購入時のチェックポイント

前項では低反発枕と高反発枕、それぞれ向いているのはどのような人なのか、睡眠時に何の悩みを抱える人なのかを解説してきました。ここからはさらに快適な睡眠を取るため、たくさんの種類がある枕の中から自分に最適な枕を選ぶ際に、見るべきポイントを解説します。

先にお伝えすると、枕選びで重要なのは高さ・素材・大きさです。それぞれどのような点に気を付ければよいか、詳しく解説します。

4-1.適切な枕の高さを選ぶ

理想的な枕の高さは、仰向けに寝るときは「背骨が緩やかなS字カーブを描くくらい」で、横向きに寝るときは「背骨がまっすぐくらい」になるものです。枕を購入する前は、一度試してから買うようにするとよいでしょう。

枕の高さが適切かどうかはお店の人に聞いてみてもいいですし、一度試用してみて緩やかなS字カーブもしくは骨がまっすぐになっているかどうかを確認してみてもよいです。

肩に負担のかかる寝姿勢の例

4-2.体重分散性の高い枕素材を選ぶ

枕が関係する、負担がかかりやすい部位は頸部と肩です。そのため特定の部位の負担を全身に分散させる「体圧分散性」が高いことも、よい枕選びの一つの重要なポイントになります。体圧を分散させると、特定の部位への負担が軽減され睡眠時の首や肩の痛みを軽減することができます。

低反発素材は体圧分散性が高くなりやすいです。特に睡眠時の首や肩の痛みに悩んでいる人は低反発枕を試してみるとよいでしょう。

4-3.大きめの枕を選ぶ

就寝中、一晩でおおよそ20~30回ほどの寝返りを打つと言われています。寝返りは体に悪いわけではありません。寝ている時の肩や首、腰への負担を分散させるために必要です。

しかし小さな枕を使用していると、寝返りを打った際に頭が枕から外れ、目が覚めてしまうことがあります。自然に起床する以外の理由で目覚めてしまうと、レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが乱れて睡眠の質は悪くなります。寝返りを打ったとしても頭が外れない、大きく広い枕を選ぶと良いでしょう。

5.まとめ|低反発枕と高反発枕、睡眠の悩みから選ぶのがおすすめ!

枕選びは睡眠の質を大きく左右する存在のため、自分に適した枕を選ぶことが重要です。睡眠時の悩みは枕が原因となっている可能性もあります。

低反発枕と高反発枕の主な違いは硬さ、寝心地、通気性です。

  低反発枕 高反発枕
硬さ 緩やかに沈んでいくほどの反発力 硬めで反発力がある
寝心地 フィット感が高く、頭を包み込んでくれる スムーズに寝返りを打てる
通気性 通気性が悪く、蒸れやすい 通気性がよく、衛生的

睡眠環境の好みや睡眠時の悩みから、判断すると良いでしょう。この記事でお伝えしたポイントや考え方を参考に、自分に最適な枕を見つけて、睡眠の質を高めましょう。

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